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ギョンスくんがレジの人と談笑して店を出ようとしたその時だった。
「ディオ！」
「ん？」
「このあとステージだよね！ファイティン!!」
「ありがと。」
ショートパンツの女の子が駆け寄って、声をかけた。
真っ白なおみ足が眩しく、ポーズがかわいい。
「ギョンスだ！キャー！！」
今度はまた別の子。
キャップにバンダナ巻いて、大きめのＴシャツをだぼっと着て。
うん、ファンなんだね。若いなぁ〜。
その子は彼の手を取ると、ぶんぶん振るような握手した。
「はは、ありがと。でも、もう行かないと。」
彼は空いていた方の手で、そっと彼女の手を外す。
‥ピシッ。
あれ。
握手までは平気だったんだけど。
このくらい想定内なんだけど。
わたし、彼から他の人に触れるのはイヤみたい。
あぁ、心の中で項垂れた。
見なかったことにしようとラテのカップをあおる。
ステージを観に行くのが少しだけ怖くなった。
いかん、いかん。
せっかく楽しい学祭なのに！
残りのケーキを平らげて、元気よく自分も立ち上がる。
レジに向かえば、さっき彼と談笑していたお兄さんと目が合った。
「Aさんですよね、オーナーのミンソクです。」
「あ、はい。初めまして！」
慌てて頭を下げれば、ふふ、と笑われた。
「そんな畏まらなくても。」
「あー、すみません。」
「はは、だからいいのに！おもしろいね、Aさん。」
恥ずっ。
「お代はギョンスから頂いているからいいですよ。」
「え！？」
「そんな驚かなくとも。」
最初と同じトーンで告げられる。
「あいつはいい男だよ。大丈夫。
彼女なんだから甘えなよ。」
「はい、ありがとうございます。」
一瞬、胸の内を見透かされたかと思った。
探るように目を見ても、返ってくるのは弟を思いやる兄の眼差しで、
わたしと交わす視線も優しい色をしている。
ちょっと不安で凝り固まっていたかもしれない。
大事なのは二人の気持ちなのに。
「じゃ、あいつちゃんと応援してやって！」
「はい！」
しっかり頷いて講堂へ向かった。
人波に流されてはごめんだと、中央ドアに近い壁際のポジションに落ち着く。
照明が落ちて、聞こえてきたのはピアノの旋律。
それから、ギョンスくんの歌声。
‥私はもう一度彼に恋したみたいです。
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ageha(プロフ) - Yellow8938さん» レスが大分遅くなりましたが、本当にありがとうございました。とても救われました。それなのに長い間お礼も言えずすみません‥！また細々と再開しましたので、お付き合いくださると嬉しいです(^^) (2018年4月17日 0時) (
レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - あげはさんおはようございます色々と考えながらお話を書いてる事に尊敬します大好きな作者様なので更新なんて気にしないでお体を大切にしてください今日1日体調崩さないように頑張ってください (2017年11月11日 7時) (レス) id: 750a0b77cf (このIDを非表示/違反報告)
結慈(プロフ) - agehaさん» レスありがとうございます！これからも応援してます〜！ (2017年6月24日 23時) (レス) id: 9666c43da2 (このIDを非表示/違反報告)
ageha(プロフ) - 結慈さん» ありがとうございます！バイクに乗るギョンスさんが書きたくて始めました。今後も楽しんでいただけると嬉しいです(*^^*) (2017年6月24日 23時) (レス) id: 637dbcfcc6 (このIDを非表示/違反報告)
結慈(プロフ) - うわぁ〜ん( ノД`)この家に住みたいよ〜(。´Д⊂)ドギョンス最高！！ヌナで良かった！ (2017年6月24日 22時) (レス) id: 9666c43da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ageha | 作成日時：2017年6月23日 21時
