ダズル 2 (Kei)

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慧「くくっ…

一歩間違えばストーカーだよ?」









.









どうしてくれるのさ。









そう言いながらも、

先輩はいつものように笑うだけ。









.









「…それはこっちの台詞です。」

慧「えぇ。そぉ?」









「そうです!」









.









どうしてくれるのさ、は

こちらが言いたい。









というか、ストーカーしてたのかよって

突っ込みたくなった。









本当、一歩間違えたら犯罪なのに。









.









慧「まぁさ。それからいのおは

ストーカーみたく、ずっと探して、探しまくって…









そんなとき。









いつもは通らない道を歩いていたら

偶然Aを見つけたんですわ。」









.









「ぐ、偶然だったんですか?」

慧「そ。あれだけ探したのにだよ?」









.









その顔を彩るのは、どこか複雑そうな色。









だけど、そんな悩ましげな表情も、

次の瞬間には喜びに満ちた色へと変わった。









.









慧「だけど、会ってみればまた失恋直後だったし。

しかも、また同じようなグズ男。」









「うっ……」









慧「一人で強がるとこも全然変わってない。泣き虫のくせに。

Aって意外と学習しないよね。」









「うぅ…」









.









珍しく伊野尾先輩の毒舌が飛んできて

次から次へと突き刺さる。









しかも、普段のほほんとしてるから

余計にメンタルやられる……









.









慧「……だから、そんなAを

放っておけなかった。」









***

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