ダズル 2 (Kei)

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「カンパーイ!」









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30分後、私は“奢り”という誘惑に乗せられ、

有岡先輩と知念とグラスを合わせていた。









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「ゴクゴク…」









大貴「いい飲みっぷり!」

侑李「そう言う大貴も結構飲むよね。」









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ビールを飲み干す気持ちいい喉。









ジョッキいっぱいに注がれた琥珀色の気泡は

まさに泡のように消え去っていた。









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「すみませーん!お代わりくださーい。」









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店員に声をかけ、ビール瓶に手を伸ばし、

ジョッキには先ほどと同じ量のビールを持って来られる。









それが、二度ならず、

三度、四度目となり…









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大貴「そんなに飲めるんだ?｣

侑李「てか、一気にいき過ぎじゃ…」









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知念の言う通り、この数十分で5杯目。

だけど、お酒を飲む手は止まらなかった。









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侑李「おつまみも食べないと、酔っちゃうよ。」

大貴「すみませーん、ポテ唐くださーい。」









「んー、だいじょうぶだいじょうぶ…」









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正直、お酒には強い方。

全然酔ってない。









ただ、寝不足ということもあり、

若干、胸ヤケで気持ちが悪い気もしたり…









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「ポテ唐お待たせしましたー!」

「あ、すみません。ビール追加で…」









大貴「こらこら。少し休憩しなさい。」









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有岡先輩がストップを促して、

代わりにウーロン茶を頼んでくれる。









有岡先輩のこういうところが、

モテる要素の一つなんだろうなぁ…









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侑李「あ、僕トイレ行ってくる。ちょっとごめん…」

大貴「んー。」









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知念が出るため、

有岡先輩が一度立ち上がる。









そして、私の前に有岡先輩が座り、

二人だけになった。









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大貴「んぐ…Aちゃんさ…」









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玉子焼きを一気に二つ頬張り、

お口がハムスター状態の有岡先輩。









モゴモゴと口を動かして何とか喋れる状態になり、

有岡先輩は少しだけ声色を落として言った…









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大貴「何か…あった?」









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