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「せんぱい重い…てか離れてください…」
慧「ぐぅー、ぐぅー。」
「…っ、狸の寝入りするなぁ!」
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先輩と暮らし始めて5日目の朝。
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体を“くの字”に曲げた私のお腹に、
先輩の見かけより逞しい腕が
“今日も”しっかりと絡み付いていた。
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「……先輩、買い物に行きましょう。」
慧「んぁ?」
.
あれから何とか先輩を起こして朝食タイム。
お魚と白ご飯とお味噌汁という日本人ならではの和食を
先輩はもぐもぐ食べる。
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慧「ひゃひ?へーほ?」
「……口の中を空っぽにしてから言ってください。」
慧「ん…と、デートすんの?」
.
ごくん、と白ご飯を飲み込んだ先輩は
キラキラした笑顔でこちらを見つめる。
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「違います。ただの買い出しです。」
慧「なんだ。デートじゃないのか。」
「当たり前です!」
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ちぇ、と口を尖らせる先輩。
どうしたらデート、という発想が思い付くのか。
やっぱり伊野尾先輩はニガテだ。
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慧「買い物って、何か買うもんあるの?
あ、やっぱりAとデート…」
「だから違いますって!一緒に暮らすんですから
色々必要じゃないですか。」
慧「ふぅん。」
.
まるで興味がなさそうに、
白いご飯が盛られたお茶碗に手を伸ばす先輩。
へぇ。
意外とお箸の使い方は綺麗なんだ…
.
慧「ほへはふひふうひへはいひ、
へふひひひほ。」
「…なんですか。」
慧「あはは。俺は不自由してないし別にいいよ。」
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ただ、食べながら喋るのだけは
どうにかしていただきたい。
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まりも(プロフ) - ふるどけいさん» わわ、そう言ってくださり嬉しいです(///ω///)はい、卒論頑張ってきます! (2019年9月4日 21時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
ふるどけい(プロフ) - 伊野尾先輩のアンニュイな感じが伝わってきていつもきゅんきゅんさせられています(´艸`*)就活の次は卒論で大変だと思いますが、頑張ってください! (2019年8月26日 23時) (レス) id: 8d66199de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2019年4月28日 23時