母になるということ2【中原中也】

母になるということ〜中原中也ｓｉｄｅ〜 ページ13

集中治療室に運ばれたA


外を見ると雨がどしゃ降りになっていた。



頼む・・・


「中原、Aの容態はどうなっとる？」


「ちゅーや！Aを死なせないでよ！

遊ぶ相手がいなくなるじゃない！！」


「エリスちゃん私がいるじゃないかっ！」


尾崎さん、エリス嬢、首領までもがかけつている。


「失礼します。中原幹部におは・・・」



「アイツは助かるんだよなァ！」


俺は医者が言い終わる前に胸ぐらを掴み怒鳴っていた。


「落ち着きたまえ、中原くん。」


「っ！すいません・・・」


「Aさんの容態ですが、


二人とも助けることは困難です。」




「は？」



「Aさんの治療を優先すると赤ちゃんが死んでしまいます。


かといって、赤ちゃんを優先するとAさんの治療が遅れてしまいます。」




は？



ふざけるな・・・



「どちらを助けるか選んで下さい。」



Aか赤ん坊、



どちらかを捨てろ？



「は・・・



無理に決まってんだろ・・・」



「では、どちらも見捨てろと？」


「っ〜！！



す、少しアイツと話せねぇか？」


「２分だけならいいですよ。」




「わりぃな」



そう言って俺は集中治療室に入っていった。

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