15話 ページ17
Aside
「な...何...これ...」
階段の四段目には天井から血(?)のようなものが滴り落ちていた｡
ヤシロと源後輩はその光景に絶句していた｡
『血の匂いがしないから血じゃないだろ
似せてるだけで』
「じゃ...行こうか
四段目を踏むんだっけ？」
右から源後輩､七番様､ヤシロの順に並ぶ｡
「せーのっ､いーち､」
その声と共に一段､階段を上る｡
「にーい、さーん、し」
瞬間､キリッとした面持ちで顔をあげる｡
「ここがその"異界"。安否は別として...
居なくなった生徒もみんな
このどこかに居るはずだよ」
「ここが...」
少し和風な感じがする｡
まぁ､妖しげなのはどこの境界も一緒か...
はぁとため息を一つ､溢してしまう｡
「何だ､ため息か？幸せが逃げるぞ」
『うるさい』
刀からシュルルっと出てきたハクは逆さの階段を上り下りし始めた｡
「見ろよ､この階段
絶対ここにつける意味ねぇよな」
『私たちの境界とは真逆だな』
零番の境界は綺麗で必要なモノしか置いてない｡
『境界は主の性格が反映されるのか？』
「なら､二番は取捨選択ができないタイプだな」
よく言う...
ジリリリリン
突然電話が鳴り響く｡
「で､電話...？」
ヤシロが恐る恐る受話器を取って電話に出る｡
「もっもしもし」
«.........»
「あのっ､あなたは...」
電話の側に身を寄せ､話の内容を聞く｡
«...あたし､ミサキ...
この
生徒にものを教えていたの
でもここで身を裂かれて殺された
丁度あなたが立っているところでね
ねぇあなた、
あたしの身体探してくださいな
これじゃあ､何もできないわ...»
「ま､待って！葵は...」
«まずは腕、右の腕──
この手であたし､
急いでね､じきに授業が始まるわ»
ガチャン
«ツーー...ツーー...ツーー...»
「切れちゃった...」
すると､階段の上にある砂時計がぐるりと回って砂が落ち始める｡
「...ふん､時間制限付きってことかよ」
「あそこに腕を置けば
先に進めるのかな...？」
「さぁ？でも何かは起きるだろうね」
『さしずめ､身体探しゲームだな』
「......」
「平気っすよ､先輩！
あんなイタ電無視して行きましょう！」
「やめたほうがいーんじゃない？」
上から七番様のお止めの声が入る｡
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淋涅(プロフ) - ありがとうございます！期待に応えられるよう頑張ります!!! (2020年3月11日 19時) (
レス) id: 1718519144 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 続きが気になります! 更新ファイっ!!! (2020年3月11日 18時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
淋涅 - コメントありがとうございます！感想とても嬉しいです!!更新の励みにして頑張ります!! (2020年2月2日 22時) (レス) id: 1718519144 (このIDを非表示/違反報告)
実栞(プロフ) - とても面白いです！茜くんの小説少なかったのでとても嬉しく、楽しく読ませていただいてます(*≧∀≦)更新頑張ってください！ (2020年2月2日 19時) (レス) id: 72ae1c7201 (このIDを非表示/違反報告)
淋涅 - コメントありがとうございます！更新､頑張ります!! (2020年2月1日 21時) (レス) id: 94619f93e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋涅 | 作成日時：2020年1月21日 7時
