検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:63,245 hit

玖頁 ページ9

『マフィアに捕まっちまった!何とかしてくれよ!なあ!お前なら出来るだろ、いつもみてえに……!』


森が釦を押すと、声は途切れた。


「っ…手前!!」


「傘下に入れという先程の言葉は撤回しよう。代わりに、共同調査を申し出たい。
我々が調べた先代復活の噂と君が追う«荒覇吐»は明らかに同根の事件だ。情報を分け合うだけで、互いに利益ある結果をもたらすと思うのだがね?」


にこにこと笑う森を中也はこれでもかと云うほど睨む。

だがいくら睨もうと、逃げ場などそんな生易しいものが見つかる訳がない。


「……そして、俺がそれを断れば人質の仲間が殺されるってか?」


「理解が早くて助かるよ。……それにしても、強大な組織である«羊»がその実、絶対的な強さの王と、それにぶら下がり依存するだけの草食獣の群れだったとはね。
王が居なければそこにいる修治君一人で制圧出来る組織だなんて、心中察するよ」


「なっ…!?」


修治一人だけと云う森の目に嘘はない。

いくら«羊»がただの子供だったからと云って、同じ小柄な背格好の修治一人で制圧なんて出来るわけがない。

つまり


「こいつ、異能力者か…!」


「ふぁあ………んえ?どうかしたか?お腹いたいのか?森はお医者さんだからみてもらうといいぞ?」


……………否、性格と実際の強さは関係ない。

だからこいつが阿呆だから弱そうだとかそんな想像はよくない…よくない。


「ああ、だから兄さんが此処に居たんだ」


「……しかたなく、だ。めんどうなのはやだし、昼寝ももっとしたかったのに…森が…行けって」


「うわ森さん最低…!」


「修治君!?誤解を招く云い方はよそう!ね!!」


こいつら本当にマフィアなんだよな?とか思ったが、その後話し合った内容と映像で荒覇吐の情報が手に入りそうだと云うことは分かった。



………結局、糞野郎と偽餓鬼の兄弟と一緒に調査することになったのは気に食わねぇがな!!


__

拾頁→←捌頁



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
99人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ロト - よみさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても光栄です。続きが気になる作品だったなんて本当に嬉しい誉め言葉です。ありがとうございます! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
よみ - 受験頑張って下さいね。とても、面白くて、続きが気になる作品だと思っているので、早く二月になれ!っと祈りながら、更新お待ちしております。 (2020年1月6日 17時) (レス) id: 587f0ad974 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロト | 作成日時:2019年8月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。