拾弐頁 ページ12
銃声、銃声、銃声。
近付く程大きくなるその音は、屋敷の周辺から聞こえていた。
近くの林に隠れ、様子を見る。
「派手な爆発痕。あの爆発のど真ん中に入れて貰えれば、苦しまずに吹っ飛んで死ねたんだろうなあ……」
「そうだな。こんどためすか?」
「本当?でも兄さんこの前爆弾と羊羹を間違えてなかった?」
その羊羹は兄弟で仲良く食べ、何故かものすごく美味しいものだったからよく覚えている。
「……??」
「あ、やっぱいい」
首をかしげる修治の姿に、今度は饅頭でも持ってきそうだなと予想する。
否、絶対持ってくる。
「……偽餓鬼も自 殺願望だったのかよ。似てねぇと思ってたのに変な所似てんだな」
「…?じさつがんぼうってなんだそれ??」
「………………何でもねェ」
小学生かよと思いつつ、屋敷に視線を戻すと武装した男…恐らく襲撃犯だろう、が屋敷の壁から吹き飛ばされてきた。
「どんぱち…だったか?してるなぁ」
「そうだね、流石準幹部…と云うより、蘭堂さんの異能に対して敵の武装がお粗末過ぎるね」
「助けに行くか?」
「行くにしても、先ずは相手の所属と作戦規模を知らないことには……」
不意に、修治が弾かれたように振り向く。
そして、恐怖に感情を支配されて震えた少年のような声で云う。
「……ひっ…!!に、兄ちゃん。こわい…ひと、が…!」
その声で全てを察した太宰は同じように震え、両手を上げて後ろを向く。
そこには銃を構え、標準を太宰に合わせた男が立っていた。
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ロト - よみさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても光栄です。続きが気になる作品だったなんて本当に嬉しい誉め言葉です。ありがとうございます! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
よみ - 受験頑張って下さいね。とても、面白くて、続きが気になる作品だと思っているので、早く二月になれ!っと祈りながら、更新お待ちしております。 (2020年1月6日 17時) (レス) id: 587f0ad974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロト | 作成日時:2019年8月1日 18時