Last day ページ47
Aside
私が無事大学を卒業して、1年が経った。
及川「A、おいで。」
目の前で、徹が私に手を差し伸べる。
A「かっこいいじゃん。タキシード」
及川「Aのウエディングドレス姿には負けるかなぁ」
私が高校を卒業してからも、それはもう、色んな事があった。
私自身の身に危険が及んだことも少なくはなかった。
徹が命の危険に晒されることもあった。
その度に私は泣きそうになったけど、逃げたいとは思わなかった。
徹は、私が大学を卒業するまで結婚を待ってくれた。
私もその方がいいと思った。
私は今年から、ずっとなりたかった作家になれた
周りからは就職しないのかと言われたけど、私が無闇に外の世界で生きるのはどうかと思ったし、
私はずっと、ものが書きたかった。
徹も私のそれに大きく賛成してくれた。
だから私は、来年から1年間の留学に行く。
色んな経験をするために、この国から1度離れてみる事にした。
徹はついて行くと聞かなかったけれど、私は一人で行くの意見を一切曲げなかった。
折れたのは徹だった。
及川「これから、もっといっぱい大変な事が待ってるね」
A「うん。…でも私、逃げないよ。
徹のお嫁さんになるには、根性座ってないとね」
そう言って私は徹にはにかんだ。
及川「は、…ほんとお前、いい女だよ」
A「なんせ、及川徹の愛した人だからね。
舐められたら困る」
及川「お前も今日からその及川さんになるんだよ？」
そう言って徹は、私に優しく被さるベールを避けて、私の頬に触れた。
及川「これからも一生、死んでからだって、俺はお前の事離してやんないからね」
意地悪そうに笑った彼は、今まで見たどんな笑顔よりも輝いて見えた。
A「のぞむところ！」
そうして私たちは、大勢の大切な人達の前で、口付けを交わした。
これから先、辛いこと、苦しいこと、逃げ出したいこと、
山ほどある。
でもそれは、この運命を選んだ宿命だと思う
あの日、徹に出会わなかったら、
なんて、想像もできない。
そっちの方が楽しい道だったのかもしれない。けど、
徹と生きられるこの道を、後悔する日はきっと来ない。
fin.
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太宰亜里沙(プロフ) - 水上灯さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年8月28日 0時) (
レス) id: 742fb4603b (このIDを非表示/違反報告)
水上灯 - すごく面白かったです！かっこいい！ (2022年8月28日 0時) (レス) @page48 id: 278a10c8d3 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - しろ苺さん» 描写褒めて下さるのほんとに嬉しいです、、！！ありがとうございます！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
しろ苺(プロフ) - 夢主が撃たれた所の雨の描写が良すぎて、、どの場面でも適切な情景が書かれていて素晴らしかったです！ (2020年4月3日 1時) (レス) id: 460e1881d0 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - ゆうさん» そうなんですね！そういう方って本当にいらっしゃるんですね…ゆうさんの存在がお相手さんの救いになるよう、お願っております！ (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太宰亜里沙
| 作成日時：2020年2月22日 17時
