37days ページ38
Aside
レストランを予約していた30分前になり、及川さんが「そろそろ行こっか」と口にした。
私はその言葉を合図に勉強していた参考書を閉じた。
A「私、とうとう来週の金曜日に卒業式なんですよ」
雨の中車に乗って談笑しているとき、ふとそんな話題を出した。
及川「もうそんな時期か、早いなぁ」
A「バレー部の後輩とも卒部式するんです。ホテルの大きな会場かりて」
及川「やっぱお嬢様の学校は違うよね〜
俺お前の卒業式見に行こっかなー」
A「絶対目立つから辞めてください」
及川「えーやっぱり目立つかな？」
A「怪しすぎて悪目立ちしますよ。」
及川「嘘だぁ、女子高生の輝く眼差しで溢れかえっちゃうかもよ？」
A「おじさんみたいな発言しないで」
女子高生って言うのなんか気持ち悪い
A「そう言えば今日どんなお仕事だったんですか？」
及川「武器庫の1つが侵入されたから侵入者割ってた。
武器庫もそんなに大きい所じゃなかったし、侵入者も見た所大した組織でもないから、部下に任せてあるよ。」
A「武器庫なんてあるんですね。なんか物騒。さすがマフィア」
及川「武器庫なんて1個だけじゃないんだけどね」
そう言いながら車を出る。
及川さんが傘を指して私を入れてくれた。
A「相合傘、濡れてる方が、惚れている、
ですね」
及川「男として女の子の方に傘寄せるのなんて当たり前でしょ。」
A「素直じゃないの〜」
そう言いながら笑っていると、こちらを見るひとつの視線に気づく。
黒いフードを深く被って、雨の中傘もささずにこちらをただじっと、物陰から見ていた。
及川さんは気づいていない。
私と見つめ合うような形で、少し遠くにいるその人の目が、フードの中からぞっと、覗いてきた。
とてつもなく嫌な予感が、背筋を走っていく。
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太宰亜里沙(プロフ) - 水上灯さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年8月28日 0時) (
レス) id: 742fb4603b (このIDを非表示/違反報告)
水上灯 - すごく面白かったです！かっこいい！ (2022年8月28日 0時) (レス) @page48 id: 278a10c8d3 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - しろ苺さん» 描写褒めて下さるのほんとに嬉しいです、、！！ありがとうございます！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
しろ苺(プロフ) - 夢主が撃たれた所の雨の描写が良すぎて、、どの場面でも適切な情景が書かれていて素晴らしかったです！ (2020年4月3日 1時) (レス) id: 460e1881d0 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - ゆうさん» そうなんですね！そういう方って本当にいらっしゃるんですね…ゆうさんの存在がお相手さんの救いになるよう、お願っております！ (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太宰亜里沙
| 作成日時：2020年2月22日 17時
