マフィアの及川徹と結婚させられるから誰か止めてくれ。【HQ】

25days ページ26

Aside







気づいてしまったこの思いに蓋をできる鬼メンタルは生憎持ち合わせておらず。







及川「A、今日暇？」







A「一応は暇です」







及川「じゃあさ、俺とデートしない？」





























A「さっむぅ！！！」









なんで海なんて来てるんだ！！！！？









及川「冬の空気って透明だからさ、冬の海もいいかなーって思ったんだけど…







いくらなんでも寒すぎない？」









A「あんたが連れてきたんでしょうが」









羽織っていたコートの前をしっかりと塞いで身を震わせる。







A「…急になんで海なんて来たんですか。






しかも、ガードマンさんも車の所で待機してもらってるし…」








及川「大丈夫、なんかあれば俺が守るから。






んー、なんで来たんだろう。来たかったからかな？」








俺が守る、なんて、そんなサラッと言ってしまうけど、及川さんなら本当に何があっても守ってくれる気がした。









A「あ、あそこに流木倒れてますよ、椅子にしましょう」







及川「お前ってほんと、お嬢様感ないよね〜」







まぁたしかに、それは自分でも思う。






A「私は庶民的お嬢様なんですよ」






及川「どんなだよ」






A「最近時々ツッコミとボケが逆になっていること、ありません？おかしくないですか？」








及川「お前だって乗ってんじゃん」






そう言いながら、果てしない海と空の境界線をぼーっと見つめる。








A「こーゆー時間好きだなぁー」








及川「俺も」






特に何か話すわけでもなく、しばらく2人の間に心地の良い沈黙が続いた









及川「お前さ、昨日の事で、俺の傍から離れたいって、ちょっとでも思った？」









及川さんにしては核心のついた質問だと思った。

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