隠してようって思ってた ページ24
治side
目の前でAがツムに言い返してる言葉を聞いて、俺もツムも固まった。
A「…ごめん、もうお願いやし関わらんといて下さい
土下座でもなんでもしますから」
ツムの胸ぐらを掴む手をそっと離して目の前で正座になるAを見て、心臓が嫌なくらい波打った。
治「!ええってそんなんすんなや!
俺らチームメイトやん」
俺はツムを離してAを立ち上がらせようと腕を掴んだ。
Aは目を合わせずに立ち上がって、いつの間にか落ちていたノートを拾った。
一瞬、Aが俺らを赤の他人みたいに接したんが、頭に衝撃くらったみたいな感覚になって、心臓がずしりと重たくなった。
侑「…A、俺らは、そんなに頼りないんか」
ずっと静かだったツムがようやく口を開いた。
A「____違う。頼りないって言ってるんちゃう
バレーには関係ないもん。
私が打ち明けへん事によって誰に迷惑をかける事でもない
これは、私の問題やねん、
侑と治ならこの意味、分かってくれるよな?」
悲しい笑を浮かべたA
ああ、分かるよ。俺にもちゃんとわかる。
人のプライベートゾーンに土足で踏み入るな
Aはきっと俺らにそう言いたいんやと思う。
ツムやてそれは分かったはずや。
ツムのこの悔しそうな顔みたらそれくらい分かった。
A「ほら、もうすぐ北さんとか皆も来るから、私は他の準備してるな!」
Aはまたいつものように笑って体育館を出ていった。
治「___ツム、Aが話してくれるん待とうや」
土足で踏み入ったらあかんのやったら、ちゃんと玄関で靴脱いだらええねん。
でも俺らはどうやらまだ、玄関にも入られへんらしい。
やったら何度も玄関に入れて貰えるようにお願いしたらええねん。
そう言えば、ツムは「おう、」と言ってまた、何か心につっかかったような表情を浮かべた。
侑「でもなんか、あかん気がするねん、
このままやったらなんか、起きる気がするねん」
ツムがそう言えば、体育館の外から初夏の風が荒々しく吹き荒れた。
その日の夕方の空は、不気味な程に真っ赤やった
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太宰亜里沙(プロフ) - さっくっさくしたさくりさん» ありがとうございます!そんなふうに言っていただけて嬉しいです! (2020年12月24日 20時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
さっくっさくしたさくり(プロフ) - そういうことか、、!日記がところどころひらがななのもん?ってなりましたし、読みながら夢主ちゃんの過去を推理するのもとても面白かったです!!ちなみにめっちゃ泣きながら読んでました() (2020年12月24日 18時) (レス) id: 3f7f9b4577 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 夜桜さん» 嬉しいです!ありがとうございます!お時間があればぜひ、見返してみたりもしてみてください〜〜!!! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - わあああ。ものすごく面白かったです!けど、日記のやつ、なんかありそうだけどわかんないいいい。平仮名で書いてるところかなーって思ったけど、単細胞の私にはわからなかった!話ずれましたが、とても面白かったです!これからも応援してます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 527f5d1e86 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - はちみつあめさん» そう言って頂けてとても嬉しいです!最後まで見て下さりありがとうございました!! (2020年6月4日 18時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年5月11日 21時