スキの定理 ページ32
Aside
朝、目覚めると、隣に治は居なかった。
家中探した
ベランダもお風呂場も全部、探した
でもそこにあったのは、治が来る前までと何も変わらない景色と、治の匂いだけだった。
とんでもない虚無感が私を襲った
・
南「Aちゃん元気ないやん、彼氏くんとなんかあったん？」
A「…いえ、特に何も」
南「そう？あ、もう会議の時間や、行こ」
南先輩と会議室に行くと、当たり前だが侑が待っていた
その後会議をして自分のデスクに戻り、鞄を持って会社を出ると、そこには侑が居た。
侑「どないしたん、そんな顔して
今のお前ものごっつブスやで」
A「うっさいなぁ」
言い返す気力もなくて、それだけ言って侑の横を通り過ぎる。
侑「昨日、サムとなんかあったんやろ」
A「…別に何も無い」
侑「…あいつ、今日家帰ってきたで」
A「えっ！」
侑「はは、うそ、カマかけただけや。家に帰ってなんてきとらん。
俺と飲みに行ったんがバレたんか？
なんや、サムに告白でもされたか？」
A「…飲みに行ったんは、ばれた。
告白はだいぶ前にされて、ずっと保留にしてたけど
昨日、治は私に''俺の告白がAを縛ってたんなら謝る''って言われて…
朝起きたら、部屋から居なくなってた。」
一通り言うと、「ふぅん、なるほどな」と侑が言えば、私の手を取って向き合った。
侑「俺はお前の事好きやで。
俺ならお前から離れたりせん。
ちゃんと最後までお前といたる。
…大学時代に振ってきた人間にそんなん言われても信用出来ひんかもしれんけど、
あん時は俺にも余裕無くて、あんな選択しかできひんかった。
でも今はちゃう、ちゃんとAの事、笑顔にできんで。
やから、逃げたサムなんかほっといて、俺にせんか。」
そう言う侑は今までより断然真剣で、
その瞳は治そっくりだった。
A「……私は、＿＿＿＿＿」
・
夜、雨が地面に叩きつけられる
空はこれでもかという程暗い
「探してんで、
やっと見つけた」
1匹の狐に、一人の女性が傘を指した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 612人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
太宰亜里沙(プロフ) - ユピナさん» ありがとうございます！嬉しいです〜！北さんの作品もよろしくお願いします！ (2020年4月5日 23時) (
レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ(プロフ) - お疲れ様でした！狐の治くんとても可愛く面白かったです！！次作の北さんの小説も読ませていただきます！改めて完結おめでとうございます(^-^) (2020年4月5日 23時) (レス) id: d18085f850 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - Ruuさん» ありがとうございます！ほんとですか！北さん精一杯かっこよく書きます！よろしくお願いします！ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
Ruu(プロフ) - 本編完結お疲れ様でした！次作北さんなんですね！北さん大好きなのですごく嬉しいです！楽しみにしています！ (2020年4月4日 20時) (レス) id: b4a2fe1890 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 青藍さん» 嬉しいです！ありがとうございます！更新しますね！頑張ります！ (2020年4月4日 19時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：太宰亜里沙
| 作成日時：2020年3月29日 12時
