久しぶり感がない ページ23
Aside
A「じゃあ行ってくるな、冷蔵庫に冷麺あるから頑張って作って、具材は切ってある」
治「わかった、ありがとう、気をつけてなぁ」
耳としっぽをゆらゆらと揺らしながら私に手を振る治を見て、玄関を閉めた。
今日は午後から他社との打ち合わせがある。
今日はすこぶる忙しくなりそうだ。
・
南「Aちゃん、そろそろ相手の人ら来てくれはるわ、迎えに行こか」
A「わかりました!」
昼休みも終え、1階のフロントまで南先輩と一緒に向かった。
南「あ、もう来てくれてはる!」
南先輩の目線を追うと、そこには信じられない人がいた。
A「…侑?」
目の前には、私と同じく驚いた顔をしている私の大学時代の元彼、「宮侑」が居た。
侑「なっ、お前、ここの会社やったんか!」
興奮と驚きが混じった声でそう聞かれる。
A「そうやで、侑はなんでここに?」
侑「今からお前さんらと打ち合わせや。
俺、Vリーグに参加する企業に入りたかったから今のとこ選んでん。
まさかこんな所で会うとはなぁ」
あぁそうか、侑は今、ブイリーガーとして頑張っているんだ。
別れた元彼、元カノとは思えないくらい、私達を取り囲む雰囲気は暖かかった。
まぁ別に、別れてからも大してギクシャクしていなかったし、侑が私よりバレーを愛していたのは知ってるから、別れてもそれ程までに引きずったりはしなかった。
南「Aちゃん、宮さんと知り合いなん?」
A「あー、はい、まぁ」
侑「Aの元彼です」
私が言葉を濁したにも関わらず、侑は堂々とそう言った。
南「あぁ!Aちゃんがこの前言ってた人、宮さんやったんか!運命やなぁ!」
A「いやぁ、あはは」
侑「ほんまですわ、いやぁ、A久しぶりやなぁほんまに」
久しぶり、か。
私は侑と再会しても、何故かそう思わなかった。
私の頭の中に、ふと治の顔が過った
A「…なぁ侑、侑って兄弟とかおったっけ?」
侑「え?なんで?」
A「いや、何となく」
そう聞くと、侑は決まりの悪そうな顔をして、「お、居らんわ、兄弟なんか」と言って目を逸らした。
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太宰亜里沙(プロフ) - ユピナさん» ありがとうございます!嬉しいです〜!北さんの作品もよろしくお願いします! (2020年4月5日 23時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ(プロフ) - お疲れ様でした!狐の治くんとても可愛く面白かったです!!次作の北さんの小説も読ませていただきます!改めて完結おめでとうございます(^-^) (2020年4月5日 23時) (レス) id: d18085f850 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - Ruuさん» ありがとうございます!ほんとですか!北さん精一杯かっこよく書きます!よろしくお願いします! (2020年4月4日 20時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
Ruu(プロフ) - 本編完結お疲れ様でした!次作北さんなんですね!北さん大好きなのですごく嬉しいです!楽しみにしています! (2020年4月4日 20時) (レス) id: b4a2fe1890 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 青藍さん» 嬉しいです!ありがとうございます!更新しますね!頑張ります! (2020年4月4日 19時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年3月29日 12時