1人にしたくない ページ34
Aside
炭治郎「___もう仕事へ行く。ついでに頭も冷やしてくる。」
A「……いって、らっしゃい」
ああ、炭治郎さんが行ってしまう。
このまま炭治郎さんを1人にしたくない。
なんだか、このままだと、二度と会えない気がする。
そう思ってぐるぐると頭を回している間に、炭治郎さんは部屋から出て行った。
それからしばらくして車が走り去る音がして、私はベッドに座り込んだ。
私はどうすればよかったんだろう。
ベッドに再び潜り込む。隣はまだ炭治郎さんの温もりと匂いが残っていた。
優しくて、お日様みたいにいい匂い。
目を閉じたら、炭治郎さんの笑顔が映ったから、このまま眠ってしまおうと思い布団を被った。
できればもう、目覚めたくなかった。
***
身動ぎをした。すれば、冷たい床の感触がして、私は目を開けた。
A「____ぇ、」
「あ、おい、起きたぞ」
聞き慣れない声。やっと覚醒した体で手足を動かそうとするが、後ろで固く縛られていた。
声を出そうとすればガムテープのようなもので塞がれている事に気づく。
視界は真っ暗で何も見えない。
何が起こっているかは、大体想像が着いた。
A「ん、んー!!!!んーー!!」
「随分と元気のいいお姉さんだなあ」
「こんな奴が、ホントに竈門炭治郎の女なのか?」
男の笑い声。複数。5人?
反響の仕方からして、ここは倉庫のような場所。広い。
近くで車が通る音すらしない。
それ以上は何もわからなかった。
「なあ、アイツって夜の方はどんな感じなの?」
「人を殺めないマフィアなんつー異名だけど、実際のとこどうなんだろうな?」
「この女も相当調教されてんじゃねえの?」
「試しに誰かと遊ぶ?お姉さん」
嫌だ。怖い。助けて。
頭に浮かぶのは炭治郎さんの顔。
だけど、あんな事があった今、炭治郎さんは私の事なんて、なんとも、_____
「おい、黙ってねえでなんか言えよ」
A「ぐっ___!!?」
猛烈な痛みが腹部を襲う。何が起こったのか分からない。殴られた?
違う、刺されたんだ
強烈な恐怖が再び襲った。息の仕方が、わからない。
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太宰亜里沙(プロフ) - 司アマネさん» ありがとうございます! (2021年5月2日 17時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
司アマネ - この作品大好き!もっと読みたかった〜!クライマックスが最高!これからも頑張ってください!応援してます(^○^)! (2021年5月1日 18時) (レス) id: 9335ee8fbd (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 夢見 腐愛さん» ありがとうございます!!頑張ります! (2021年2月1日 19時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
夢見 腐愛(プロフ) - 太宰亜里沙さん» もう終わった?!もっと読みたかった!とても面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2021年2月1日 19時) (レス) id: c181f4e3a0 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - (*´∇`*)さん» ほんとですか!めっちゃ嬉しいです!こちらこそありがとうございます〜! (2021年1月28日 10時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年12月29日 18時