束縛系マフィアに気に入られたんですが？【竈門炭治郎】

待って？ ページ3

Aside



高校を卒業して、もうすぐ１週間がたとうとしていた時だった。

仲のいい友達との卒業旅行も終わり、進路先の大学に提出する課題や、入学式の準備に追われていた。




そんな、平々凡々で充実していた生活を送っていたというのに…。







　




　





A「……え？婚約？」







私の間抜けな声が、家の応接室に響いた。




「ああ、そうだ。お前には、私が決めた方と結婚したもらう。」



父はそう言って私に険しい視線を送った。



A「えっと、いや、待ってよ。私そんなの今まで一度も聞いたことない…」



「そりゃあそうだろう。今日はじめて言ったんだからな。」




何を当然のことを言ってるんだ。という顔をされたが、そんな顔をされてもこっちも困る。




「今からその方がおいでになる。





くれぐれも粗相のないようにしろよ。何か馬鹿な真似でもしてみろ、





　


私も、お前の明日も保証されない。いいな？」




父は横暴な人で、その父をこんな風にさせてしまうほどやばい人なのかと、私は息をのんで固い首を縦に振った。




当然結婚しろだの、今からその相手がくるだの、急すぎるこの展開に、少なくとも頭は追いついているようだった。


別に、好きな人だっていないし、というかまず恋愛というものをしたことがないのだ。
告白をされてもいまいちピンとこなかった。


好きでもない男の人と結婚しろと言われても、特別嫌とは思わない。
いや、むしろ、相手を探してくれた父に感謝のレベルだ。




でもマフィアかあ…。すごい怖い人だったらどうしよう。暴君な人は嫌だなあ…。




のんきにそんなことを考えていると、応接室に黒ずくめの男の人が沢山入ってきた。



「か、竈門様……！」


父がいきなり土下座をしだしたので、それに驚く暇もなく私も父にならった。



父が土下座を知っている事にも驚いた。







　





「こんにちは。君がA？」

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