そんなことより ページ13
Aside
「本当に申し訳ございません!すぐに拭くものと冷やすものを…!」
スープは熱々だったので、ワンピースの下はストッキングにヒールだった私の足は、少し赤くなっていた。
メイドさんはこの世の終わりみたいな顔で(大袈裟)ナフキンと氷を持って来た。
メイドさんの目にはうっすらと涙が浮かんでいて、料理を運んできた手にはさっき零れたスープがかかっていた。
A「メイドさん、私は大丈夫ですから、貴方の手に氷を当ててください」
「え…?」
A「私は大丈夫です!見た目程熱くありません!炭治郎さんから頂いた、大切なお洋服も濡れてないし!
そんなことよりも、いつも私達のお世話をしてくれている、この大切な手の方が心配です!だから氷、貸してください!」
私はそう言ってメイドさんから氷の入った袋をもらうと、火傷した手を包むように氷を当てた。
A「こうゆうのは、早く当てないと跡が残っちゃいますから、ね!」
「A様……ですが、A様の足が…」
炭治郎「それは俺に任せてくれ。」
A「え!?ちょ!」
炭治郎さんの声が隣で響いたと思った刹那、私の体は宙に浮いた。
炭治郎「この子の足は俺が冷やすから大丈夫だ。君は自分の手を心配してくれ。」
炭治郎さんに、俗に言う「お姫様抱っこ」をされていた事に気づいた私は、炭治郎さんに連れられ風呂場へ向かった。
最初の方はお姫様抱っこが怖くて、炭治郎さんの首元にがっしりとしがみついていた。
炭治郎「すぐだから、我慢してくれ」
A「炭治郎さん、メイドさんにもちゃんと優しいんですね…」
炭治郎「それはお互い様だろう?」
若干怒ったような声色の炭治郎さんに、私は不思議に思った。
風呂場に入ると、浴槽の縁に座らされた。
A「あ、待ってください炭治郎さん、
このお洋服脱いでから自分でやります!」
炭治郎「ダメだ。俺がする」
そう言って頭から思いっきりシャワーをぶっかけられた。しかも冷水。思いっきり冷水だ。
A「ぶわ!!ひ!!冷たっ!!」
何この人!鬼!?鬼なの!?
冷やして欲しいのは足だけなんですけど!
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太宰亜里沙(プロフ) - 司アマネさん» ありがとうございます! (2021年5月2日 17時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
司アマネ - この作品大好き!もっと読みたかった〜!クライマックスが最高!これからも頑張ってください!応援してます(^○^)! (2021年5月1日 18時) (レス) id: 9335ee8fbd (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 夢見 腐愛さん» ありがとうございます!!頑張ります! (2021年2月1日 19時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
夢見 腐愛(プロフ) - 太宰亜里沙さん» もう終わった?!もっと読みたかった!とても面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2021年2月1日 19時) (レス) id: c181f4e3a0 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - (*´∇`*)さん» ほんとですか!めっちゃ嬉しいです!こちらこそありがとうございます〜! (2021年1月28日 10時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年12月29日 18時