にじゅうに ページ23
岩泉side
Aが倒れて救急車で運ばれた後、及川が俺を呼び出してきた。
何となくわかっている。
俺達は、Aの苦しみを見て見ぬ振りをした
及川は、それと向き合う覚悟をしたんだ。
及川「Aちゃんの事、ずっと、考えてた
いよちゃんと、2軍の1部が、Aちゃんに嫌がらせをしていると俺は思ってる。
別に、証拠があるわけじゃない。でも、Aちゃんがいよちゃん達に対する態度が、最近明らかに「怯え」に変わっていた気がして…
俺、気づいてたのに、向き合ってあげられなかった」
岩泉「…それは俺もだ。お前だけの責任じゃない。
Aの手、いつもあかぎれだらけだった。
それに対して、いよの手はずっと綺麗なままだし。
Aが最近何かをコソコソしながら作業してたのも、知ってる。
その証拠に、最近のAの顔、真っ青だったし、今日だって隈も酷かった。」
あぁ、そうだよ。
俺らはこんなに気づいてたんだ、分かってたんだ
アイツの大丈夫が、大丈夫じゃない事なんて、とっくの昔から気づいてたんだ。
及川「部を乱さない為に、大切なチームメイトを1人犠牲にしてたなんて、
キャプテン失格だよ」
及川はそう言って失笑した。
及川「Aちゃんが目を覚ましたら、ちゃんと、謝ろうと思う。」
岩泉「俺も、」
そう言いかけた時、後ろから声がした。
花巻「お前らだけのせいじゃねぇよ」
松川「俺らだって、多少は気づいてて、見て見ぬふりしてたしな。」
矢巾「俺、いよもAも信じたくて、ずっと目を瞑ってました…」
渡「でももう、俺達も、目を逸らしません」
国見「二軍の1年の事なら、俺と金田一が、頑張って証拠つかみます」
金田一「俺らにも、一緒に謝りに行かせてください!」
そこには、主力メンバーの皆がそろって居た。
最初から聞いてたのか。
・
なぁ、A
お前は、ずっとひとりだと思ってたんだよな。
いつも、俺達にも、怯えたような顔をして
捨てられたくないって、そう思ってるような、悲しい顔をしてたな
でも、それは違うぞ
・
・
青い城の俺たちは、誰もお前を捨ててなんかない
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奏 - めちゃくちゃ面白かったです!今まで見た小説の中で一番感動したかもです。これからも応援しています頑張ってください! (12月17日 22時) (レス) @page47 id: 3dd8da6ef4 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 感動しました。いつもタブレットはリビングで使っているのですが、泣いている私を見て、両親がむっちゃ焦ってました。小説で泣いたの始めてです。最後の青い城は、今日も平和だ。という言葉とっても素敵です。お疲れ様でした (2022年10月16日 20時) (レス) @page42 id: 1c719ec638 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - かしわもちさん» そう思っていただけてとても嬉しいです!!ありがとうございます! (2022年8月1日 22時) (レス) id: 742fb4603b (このIDを非表示/違反報告)
かしわもち - 夢主ちゃんは「凄いな」と思いました!私も見習いたいです。(嫌がらせを受けてるわけじゃありませんけど)なんかすみません上から目線みたいな言い方になってしまって………。とても面白かったです!!! (2022年7月27日 18時) (レス) @page47 id: 82b6cff03d (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - マロンさん» コメントありがとうございます!感動していただけてとてつもなく嬉しいです、、、!! (2022年5月12日 0時) (レス) id: 9c22394b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年1月4日 23時