青い城から捨てられた。【青葉城西】

にじゅういち ページ22

及川side







A「もぉ、つかれた、」








Aちゃんがそう言った、


刹那、彼女の頬に涙が伝い、






Aちゃんは倒れた。









周りにいた俺達はすぐに状況が理解できなかった。




1番初めに動いたのは岩ちゃんだった。






岩泉「おい！A！しっかりしろ！」







花巻「お、おい、先生呼ぶぞ、」







松川「ここじゃ人目が多過ぎる、体育館の中にAを連れていこう





及川！主将だろ、しっかりしろ！





毛布持ってこい！」









まっつんのその言葉に我に返り、俺は部室から毛布を持ってきた。









体育館に戻ると、益々顔色が悪くなっていたAちゃんが横たわっていた。



喉から声が出ない。








何か大切なものを失いかけている気がして仕方なかった。








……くそ、こんなんじゃキャプテン失格だ。









しばらくすると、保険の先生が来て、救急車を呼んでくれた。









そこからは驚く程時間が経つのが早くて、Aちゃんはあっとゆう間に、救急車に運ばれて行った。









・









・









なんとなく、本当になんとなく、分かっていたんだと思う









Aちゃんが部員の誰かから、嫌な事をされている事を









でも、気づいてない振りをしていた。









Aちゃんも何も言ってこないし、いつも笑っているから、「あぁ、いいんだ」って、自分の中で解決していた。









それが、AちゃんからのSOSだと知らずに。









及川「岩ちゃん、話したい事がある」









A、A、ごめんね









君を苦しめていたのは、「誰か」なんかじゃない









・









見て見ぬふりをしていた、俺だったんだよ









・









怖かったんだ。インハイ予選前の大切な時期



部の和が乱れるのが、怖かった









・









でも、もう、逃げない









・









今度こそ、Aを俺に守らせて

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