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じゅうなな ページ18

Aside






この笑顔を守れるなら、私はどんな代償でも払える。


心の底からそう思った。









その夜、私は一睡もせずに部活ノートを作り直した。





大丈夫、ほとんど覚えてる。

自分が何を書いたか、何を思っていたか。








皆の事を思い、考え続けた記録は、ちゃんと頭に残っていた。



酷い事を何度されたって、私はこのバレー部が大好きなんだと、改めて実感した。








その日の授業も、頭を揺らしながら必死に起きた。







寝不足とストレスが相まってか、私の心身は共に絶不調だった。









部活を休もうかとも考えた




だけど、私が休んだら、皆のドリンクは誰が作るの?


タオルは誰が洗濯するの?


記録は誰がするの?









私は悲鳴を上げる体を奮い立たせて、放課後、体育館に向かった。









A「失礼します」





挨拶をして中に入ると、まだ着いていた部員は数人だった。


矢巾くんや渡くんは確か掃除だったはず。






体育館には嫌がらせをしてくる1年部員も居た。



私はなるべく目を合わせないようにして、スクイズを持ってドリンクを作りに水道場へ向かった。









ーーーーーーーーーーーーーー






A「よし、これで全部」





絶不調だった体調は、一周まわって元気になったように感じた





スクイズの入った籠を持って、体育館へ向かう。




その時、前から勢い良く誰かに突進された。



その反動で籠からスクイズが落ちた

私も後ろへ転けてしまう。









恐る恐る見上げると、そこには不快な笑みを浮かべた1年部員。



今度は何をされるのか、と身を構えた。







刹那、転がっていたスクイズを持ち上げて私の頭に掛けてきた。



理解するのが遅れ、私はそこに放心状態になってただ自分の足元を見ていた。








もう一本、もう一本と、全てのドリンクを掛けられた。







心の中が泥のような闇に飲み込まれるのが、わかる






闇に侵食されていくような感覚に陥った







































「誰もお前なんて必要としてねぇからさ?








さっさと消えたら?








それが俺らの為なんですけど?」









その言葉が、驚くくらいに、私の心にストンと収まった音がした

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設定タグ:ハイキュー , 青葉城西 , 及川徹   
作品ジャンル:アニメ
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- めちゃくちゃ面白かったです!今まで見た小説の中で一番感動したかもです。これからも応援しています頑張ってください! (12月17日 22時) (レス) @page47 id: 3dd8da6ef4 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 感動しました。いつもタブレットはリビングで使っているのですが、泣いている私を見て、両親がむっちゃ焦ってました。小説で泣いたの始めてです。最後の青い城は、今日も平和だ。という言葉とっても素敵です。お疲れ様でした (2022年10月16日 20時) (レス) @page42 id: 1c719ec638 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - かしわもちさん» そう思っていただけてとても嬉しいです!!ありがとうございます! (2022年8月1日 22時) (レス) id: 742fb4603b (このIDを非表示/違反報告)
かしわもち - 夢主ちゃんは「凄いな」と思いました!私も見習いたいです。(嫌がらせを受けてるわけじゃありませんけど)なんかすみません上から目線みたいな言い方になってしまって………。とても面白かったです!!! (2022年7月27日 18時) (レス) @page47 id: 82b6cff03d (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - マロンさん» コメントありがとうございます!感動していただけてとてつもなく嬉しいです、、、!! (2022年5月12日 0時) (レス) id: 9c22394b1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年1月4日 23時

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