青い城から捨てられた。【青葉城西】

さんじゅうなな ページ38

Aside







及川「…A、その笑顔は反則です…」







そういった及川さんは手で顔を覆って私に背を向けた。







A「え！？大丈夫ですか？どうかしたんですか？」







私は慌てて徹くんの顔を覗き込もうとするが、徹くんに阻止された為、私は仕方なく布団に入り直した。







A「徹くん、明日からも、部活、頑張りましょうね」







及川「ん。



あと、徹くん呼びで敬語ってなんか変な感じするから、タメ語でいいよ」







そう言い合って、私達は眠りについた。


















明日からまた、楽しみな部活が待っている。









今夜は久々に、よく眠れそうだった









ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ


及川side








A「徹くん、私もう行くけど、徹くんはまだ寝てますか？」





ゆっくり起こされたと思い目を覚ますと、まだ敬語とタメ語が混ざっているAの顔が写った。





目覚めて1番初めに見るのが大好きな人って、こんなに幸せなんだ…







及川「んーー…今何時？」









A「えっと、5時半過ぎですね」







及川「え！？早くない！？もう出るの！？」








俺と岩ちゃんが家を出て学校に行くのはいつも6時半頃だ。







Aはいつも、その1時間前から毎日学校に行って、俺達がすぐに練習できるように準備してくれてたってことだよね？









改めて、今まで俺達がどれだけAに支えられてきたのかが、痛いほど思い知らされた。








A「私はいつもこの時間ですよ〜



少し前までは6時過ぎに家出てたんだけど、


最近は色々あったので、もうちょっと早めに行こうと思って、この時間に出るようにしてました





……でも、今日は徹くんも居るし、ちょっと遅めに家出ようかな、」









そう言って照れくさそうに笑うAが可愛くて、





俺は頭を撫でた。






及川「いつもありがとうねA、




俺、今から家戻って支度してくるから、一緒に学校行こ！




岩ちゃんには先に行くって連絡するし！」









A「了解です！待ってる！」









少し変だなと思ったAのタメ語敬語のぐちゃぐちゃな話し方も、少し慣れると可愛くなって、俺はつい笑ってしまった。

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