番外編―5,000hit達成!感謝感激! ページ28
5,000hit行きました!唯ひたすらにありがとう…(泣)
******
カチカチと鳴る時計の音と、私の嗚咽、兄さんの小さな声が部屋を満たしていた。
カチリ…
長針が12時を指した時、再びボンッという音と共に煙が出た。
薄れていく煙の中からは…兄さんが出てきた。
「あれ、戻った…?服も元通りだ」
自分の体を見下ろして、ぺたぺたと触って確認すると、ホッと胸を撫で下ろした。
「中途半端な薬だな…」
「全くだ。途中から記憶は無いし…」
頭を掻き、不機嫌な様子を見せた。
私は嬉しくて、思わず抱き着いてしまった。
「兄さん!良かった…消えなくて良かった…!」
兄さんは、泣き出す私を引き剥がすこともなく、逆に抱き締め返してくれた。
更に頭も撫でてくれて、それがとても嬉しくて…。
「兄さんはッ…兄さんは、私の兄さんでっ…怖いところもあるけど、本当は優しくて…!」
泣きながら話しているため、上手く言葉を紡げない。
そんな私の頭を撫でながら、兄さんは相槌を打つ。
「厳しくて、怖くて…でも、ちゃんと気にかけてくれててっ…!」
「うん」
「本当は優しくて、私の…私のッ…!」
「…うん」
止まらなかった。涙も、言葉も。
吐き出すように出てくる言葉は、私の素直な気持ちだった。
「私の、自慢の兄さんなんだ!」
―――それから数分が経ち、少し落ち着いてきた頃、一瞬だけ力を込められた。
その後、直ぐに体を離された。
実に呆気無かった。もっと泣いとけば良かったと、少し後悔した。
立ち上がると、服を払って溜息を吐いた。
「さて、姐さんに話を聞いて来ようかな」
そう云って出て行った。
「…善かったな、A」
「はい…」
少し、擽ったくて、嬉しくて、幸せな日になった。
「出来た!完成したよ!幹部殿!!」
「あ?あァ、もう要らねぇ。戻った」
「…………え?」
「あ、紅葉姐さん!幼児化する薬、何に使う心算だったんですか?」
「聞きたいか?実はな、鴎外殿に使う心算だったのじゃ」
「「ぼ、首領に…?」」
改めて、姐さんは凄いと思った。
*〜*〜*〜*〜*
番外編が終わりました!
また伸びたときに書かせて頂きます!
この後も「素直じゃない兄」を宜しくお願いします!
22.初めての訓練→←番外編―3,500hit記念!!(ラストは5,000hit)
96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オタクなめんな - すっごく面白かったです。映画でも見ているよな感じでした。 (2018年8月15日 3時) (レス) id: edf769ece4 (このIDを非表示/違反報告)
入浴(プロフ) - ゆきみだいふくさん» 有難う御座います!喜んで貰えたようでこちらも嬉しいです! (2018年3月26日 19時) (レス) id: d6f7c6ac49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 完結ですね!おめでとうございます!!大好きな太宰さんの色々な面が見られて嬉しかったです! (2018年3月26日 18時) (レス) id: 5f17ef063a (このIDを非表示/違反報告)
入浴(プロフ) - きのさん» 良かったですw私的には成功です! (2018年3月26日 16時) (レス) id: d6f7c6ac49 (このIDを非表示/違反報告)
きの(プロフ) - 泣ける (2018年3月26日 12時) (レス) id: e253f59a3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:入浴 | 作成日時:2018年2月26日 16時