ロシア語 ページ41
つゆりside
クロさんとの電話を終えて、スマホの電源を落とそうとした時。
電話がかかってきた。
ディスプレイに表示された名前もたいして見ずに、きっとクロさんが伝え忘れたことがあったんだろうと電話に出た。
しかし、その電話の相手の第一声は。
・
・
〈
まさかの、ロシア語だった。
『……
私は中1の時、ロシアでサッカーをしていた。
だからロシア語も話せるけど…
『
〈
『誰がわがまま王女だ』
〈あっはは、君をからかいたくなっちゃってね〉
『電話切るよ』
〈それはヤダ〉
ったく……
『私に電話かけてくるなんて珍しいね。何の用?フロイ』
そう、電話の相手は…フロイ・ギリカナンである。
中3の頃からは、お互い忙しくなってあまり連絡を取り合っていなかった。
だから、フロイの声を聞くこと自体久しぶりだ。
<つゆり、今合宿中だろ?4日目から、僕たちも合流することになってね>
『……』
<…大丈夫?おーいつゆり?>
『…いや、ごめん放心状態だっただけ』
いやいやいやいや。
ロシアから何でわざわざ来るわけ???
<日本には明日着く予定だよ>
『あ、そう』
<ねえ冷たくない?>
いやフロイが急に日本に来るとか言うのが悪い。
<ルースとマリクも一緒に行くよ。ユーリも誘ったんだけど、どうも予定が合わないみたいでね>
『うんわかった。それだけ?この電話はただの報告の電話なの?』
<そんなわけないよ。つゆりに頼みたいことがあって電話したんだ>
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作者名:tonight | 作成日時:2023年1月1日 17時