伊達工 ページ10
つゆりside
『クソ川、邪魔。どけ』
「やーだー俺つゆりちゃんから離れたくなーいー」
駄々をこねるクソ川を可愛いと思ったのは一生の不覚。
反省。
ただいまクソ川に後ろから抱きつかれてます。
いつか首絞まるわ。
そうしているうちに、伊達工のバスが来た。
『えっと…茂庭さんってどなたですか？』
「あ、はい。俺です」
『私が光宗です。この間はすみませんでした。こちらの伝達がうまくいかなかったようで』
「全然気にしてないです。大丈夫。『私2年なんで。敬語使わなくていいですよ。あとつゆりで大丈夫です』…了解。
じゃあつゆりちゃん、1週間よろしくね」
『はい！』
茂庭さんめっちゃいい人だ。
「東京のマネージャーって言うから、もっとチャラい人かと思ってた。礼儀正しいね」
「コラ二口、失礼なこと言うな」
茂庭さんの後ろの茶髪の人に、そんなことを言われた。
『二口…堅治、ね…』
顔面偏差値だけ高そうな奴だな。
「名前を覚えてくれてるとは光栄ですね、つゆりさん」
『お前に下の名前で呼んでいいなんか言ってない』
「これは失礼、つゆりさん？」
『…もう呼び捨てでいいよ、さん付け気持ち悪い』
「辛辣ゥ」
『私もにろって呼ぶから』
「お好きにどーぞ」
にろってめんどくさいな。
『一応紹介しときますけど、後ろのクソ邪魔な奴が青城の及川徹です。ただの迷惑製造機です』
「ひどいよつゆりちゃん！！」
『茂庭さん、案内しますね』
「ありがとう、助かるよ」
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作者名：tonight | 作成日時：2022年11月22日 20時
