起きなきゃ ページ35
つゆりside
in稲荷崎部屋
『失礼します…』
もう既に起きていた北さんが、部屋に入ってきた私に気付いた。
「おはようさん」
『おはようございます、北さん。みんな起こしにきました』
「ありがとうな。じゃあ起こすか」
私は近くにいたチベット…ん"ん"、角名くんを起こすことにした。
『角名くん、朝だよ』
「…ん」
ゆっくりと、目を開ける。
…やばい。チベットスナギツネにしか見えない。
「…昨日、俺のことキツネって言った子か」
いや認識の仕方よ。
…そういえば、名乗ってないな。
そりゃ、そういう認識になるわけだ…。
「…名前、何」
『光宗つゆり』
「…つゆり、ね。覚えた」
『そりゃどうも』
そして、私は隣の宮治を起こす。
『宮くーん?朝だよー起きて』
「…はよ」
めちゃくちゃ眠そう…
『大丈夫?眠そうだけど…』
「でも起きな…」
目をこすりながら、体を起こす。
なんか可愛い。
というか偉いわ…起きようとするその姿勢が…
頭を撫でると、
「…ふ、」
あー可愛い。
他の人も起きたようなので、部屋を出ることにした。
『じゃあ北さん、私はこれで』
「おん。ありがとなぁ」
『失礼しました』
扉を閉める前に、「あ!昨日の可愛え子!」とか聞こえたけど、まあ知らない。
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作者名:tonight | 作成日時:2022年11月22日 20時