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Aside








レイン君に媚びているつもりはないけど……傍から見れば、そう見えてるのかな……





……キスの事に関しては、オーターさんが100%悪いけど。
案の定、頬には汗がつたっていて、一切目を合わせてくれなかった。





多分またあとで謝られるな。






「そうだ!お前が神覚者代理にならなければ、私の娘は……神覚者の妻になることができたかもしれないのに!」





「それは私の家もだ」






『……あーあ』






浴びせられる罵詈雑言に呆れて天を仰ぐ。
貴族って、こんなに腐ってるんだ。





この会議に参加したのだって、私に直接文句を言いたかったからに違いない。






レイン君が何か言いたげにこっちを見ている。
……そんな目しなくたって、大丈夫だよ。






と、その時、お兄ちゃんがドン!!!と机を叩いた。





……そうだった。
私の心は大丈夫。でも、心無い手紙のことだって、お兄ちゃんに心配かけた。






一番黙ってられないのはこの人だろう。
てか怖いんだけど。






「……うちのAがご迷惑をおかけしたようで申し訳ございません。ですが……」







隣に座るオーターさんと顔を見合わせる。
止めることを既に諦めている顔だった。







「私が貴方がたに、資金援助をしたのをお忘れですか?」








変なところでシスコンだったり、オーターさんのオタクだったりするけど……仮にも彼は、空気魔法の名門_____レガーレ家の当主。






口答えできる者など存在しない。







「私は、貴方がたが孤児に資金援助をしたいと言うから資金をお渡ししました。ですがその資金……孤児に届いたことは一度もなかったようですね」






「な、なんてことを言うんだ!私たちがそんな事するわけ……」






「いやあ、うちに被害のない額を渡しておいてよかったです。知ってますよ?パーティーの開催費用にあてたこと、ドレスを買うのに使ったこと……他にもありますけどどうです?」






みんな分かりやすく青ざめてんな……






「……私たちレガーレ家が10年前、武装集団の襲撃にあい、両親と三男を亡くしたのは貴方たちの記憶にも残っているでしょう」






お兄ちゃんの拳が、更に強く握られた。






「孤独、悲しみ、怒り……それを感じたのは当たり前でしょう。妹は、そんな境遇の人を救いたいからこそ、神覚者を目指した。アンタらの、クソ汚い思惑とは違うんだよ」

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ミルメーク(プロフ) - 完結おめでとうございます!新作是非描いてもらいたいです!そこでリクエストなのですがウォールバーグには姉がいてアダムの第一弟子でイノゼロの初恋相手ーみたいな感じで書いて欲しいです! (4月27日 16時) (レス) @page49 id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
山羊のサーカス(プロフ) - 完結おめでとうございます!最高の作品でした!!本当にありがとうございました! (4月27日 10時) (レス) id: ed09130390 (このIDを非表示/違反報告)
梨花 - 最高すぎます💕💗💓ニヤニヤがとまりませんよー!お体に気をつけて更新頑張ってください!! (3月30日 21時) (レス) @page5 id: 8453adea14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tonight | 作成日時:2024年3月28日 14時

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