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ワースside
「俺は今日、Aのこと諦めに来たんだよ」
そういった瞬間、俺の中のわだかまりがフッと消えた気がした。
ただ、レインの眉間にはいつもの何倍にも皺が寄っている。
「……何故だ」
それはこっちの台詞だ。
ライバルが減って嬉しいはずだろ？何でそんな顔するんだよ……
素直に、喜べよ。
「何故だ」
「……」
さっきよりも強くなる語彙。
……納得してもらえるかは別として、話すしかないか。
「……俺は、Aの兄貴じゃなきゃいけねえんだよ」
「……は？」
困惑したのか、気を抜けた返事をするレイン。
「病気の時のAは記憶が混濁しているのか……とにかく素直でな。俺が様子を見に行けば、”お兄ちゃん”って必ず呼ばれる。アイツが幼かった頃から、ずっと」
俺はあの時だって、当然Aのこと好きだった。
好きなヤツに”兄弟以上の関係として見られない”ことが、どれだけ辛いことか。
今でこそ疎遠だが、その日の夜はよく兄貴に泣きついていたのを覚えている。
「俺とアイツは年も同じだし……俺の方が誕生日も早かったから、アイツの兄貴と重ねられてたんだろうな」
正直言って、告白すれば付き合えるという自信はあった。
……でも、Aはレインのことが引っかかったまま俺と付き合うことになる。それは嫌だった。
だからレインの名前を出した。
その名前を出せば、俺に勝算はないと分かっていながら。
レインは呆気にとられたような顔をしていた。
神覚者が、そんなアホ面晒してていいんだか。
そんなレインは放っておいて、Aにそっと近づく。
「＿＿＿＿＿＿愛してる」
本人の耳には決して届かないそれは、空気に溶けていくようだった。
Aの桜色の唇に、触れるだけのキスを落として。
「……Aのこと、絶対幸せにしろよ。
「……ああ」
レインの返事を聞いて、病室をあとにした。
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ミルメーク(プロフ) - 完結おめでとうございます！新作是非描いてもらいたいです！そこでリクエストなのですがウォールバーグには姉がいてアダムの第一弟子でイノゼロの初恋相手ーみたいな感じで書いて欲しいです！ (4月27日 16時) (
レス) @page49 id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
山羊のサーカス(プロフ) - 完結おめでとうございます！最高の作品でした！！本当にありがとうございました！ (4月27日 10時) (レス) id: ed09130390 (このIDを非表示/違反報告)
梨花 - 最高すぎます💕💗💓ニヤニヤがとまりませんよー！お体に気をつけて更新頑張ってください！！ (3月30日 21時) (レス) @page5 id: 8453adea14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tonight | 作成日時：2024年3月28日 14時
