神覚者代理の苦悩 ページ2
Aside
『……』
「……」
気まずい。いや、呼んだのは私なんだけど。
目の前の男性_____オーターさんからの目線がこれほどまでに痛いとは。
「……それ、私に相談する内容ですか」
『オーターさんしかいないんですよ……』
「実の弟と神覚者として共に働く同僚に避けられている……なんて、相談する相手間違えてますよ」
『そ、そうですよね……』
そう。
私は、ワース君とレイン君に避けられている事について、オーターさんに相談していた。
「……仕方ない。もう一度、そうなった経緯を教えてください」
_____数日前
「Aのこと、好きなんだ」
空港で、私にそう言ったワース君。
「優しくて、温かくて……ちょっと天然なところも、変な事気にするところも、ひたむきに努力するところも、全部好きだ」
みるみる、体温が上がっていくのを感じる。
「……でも、」
『でも……?』
「Aは、レインの事が好きなんだよな」
『っ、え?』
私は、レイン君が好き……?
「側から見てればそう見えるよ」
『……そ、うなの?』
……でも、それでワース君は……
『……ワース君は苦しんでるように見え「いいんだよ」……っ』
ワース君はどこまでも優しい。
だから、自分の気持ちを押し殺してまで、私の気持ちを尊重しようとする。
「……俺は、Aの気持ちを踏みつけにしてまで、幸せになるつもりはねえよ」
『……ワース君』
ワース君は悲しそうに微笑んだ。
「……そうですか。ではレインの方は?」
『それがよく分からなくて……』
レイン君は、ワース君との一件以来避けられているような……気がする。
ただ、それがたまたまなのか、ワース君との事が関係しているのかは分からないままだ。
「……ふむ」
『どうすればいいんですかね……』
あの後、廊下で見かけたワース君に声をかけても、「……ごめんな」と悲しそうに笑われて去っていかれてしまった。
レイン君に至っては、一言も口を聞いてくれないし、見向きもしてくれない。結構傷つくんだよね……
「……では」
『?』
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ミルメーク(プロフ) - 完結おめでとうございます!新作是非描いてもらいたいです!そこでリクエストなのですがウォールバーグには姉がいてアダムの第一弟子でイノゼロの初恋相手ーみたいな感じで書いて欲しいです! (4月27日 16時) (レス) @page49 id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
山羊のサーカス(プロフ) - 完結おめでとうございます!最高の作品でした!!本当にありがとうございました! (4月27日 10時) (レス) id: ed09130390 (このIDを非表示/違反報告)
梨花 - 最高すぎます💕💗💓ニヤニヤがとまりませんよー!お体に気をつけて更新頑張ってください!! (3月30日 21時) (レス) @page5 id: 8453adea14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tonight | 作成日時:2024年3月28日 14時