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Aside






「A……なん、で」






『俺にバレるのは嫌だったか?』





「ちが………そ、んな……」





『俺は見てたからな。ラギーがユニーク魔法使って、観客たちを操ってるとこ』






……まただ。
大きく見開かれたラギーの瞳が揺れる。ラギーの耳が下を向く。



此奴にも此奴なりの葛藤があったのかもしれないけど、そんな感情だけで俺は許さない。






「………………………………………あー、もういい」





気まずい空気の中、静寂を破ったのはレオナさんだった。





「……えっ?」




「やめだ。やめ」





「ちょ、レオナさん?それってどういう……」




「バーカ。マレウスが五体満足で試合に出るなら、俺たちに勝ち目があるわけねぇだろうが。そんな試合に出たって意味ねぇよ。俺は降りる」





そういえば、去年のマジカルシフト大会で、サバナクローは一回戦でディアソムニアと当たって、マレウス先輩の圧倒的な力を前に敗退したんだっけ。




それが、今回の事の発端だったのかもしれない。





「そ、そんな!マレウスはともかく、他寮の有力選手はみんな潰してきたじゃないッスか。なのに、レオナさんが出ないなんて3位にだってなれるかどうか……オレたちの夢はどうなるんスか?」





「“みんな”?そこのAを潰さないでおいて、よくもそんな事が言えるな」





……やっぱり、ラギーは俺を潰すのに躊躇したんだ。だから俺は狙われなかった。





「どれだけ世界が注目していようが所詮は学生のお遊びだ。お前らが目ぇキラキラさせて夢語ってんのが可笑しくて、少し付き合ってやっただけだろ」




「なんで……?オレたちで、世界をひっくり返すんじゃなかったんスか!?」





「キャンキャンうるせえな……じゃあ本当のことを教えてやるよ。お前はゴミ溜め育ちのハイエナで、俺は永遠に王になれない嫌われ者の第二王子!何をしようが、それが覆ることは絶対にねぇ!」





ラギーの手がわなわなと震えた。




「ふ……ふざけんなよ!なんだよそれ!ここまできて諦めるなんて……」





サバナD「そりゃあんまりだ、レオナさん!」




サバナE「ブン殴ってでも試合に出てもらうぜ!」





「ああ……面倒くせぇ。黙れよ雑魚ども!」

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作者名:tonight | 作成日時:2024年1月30日 11時

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