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Aside
『……さ、行きましょ先輩。俺ラーメン食べれるように朝ごはん少なめにしてきたんで』
「……いつも少食なのにさらに減らしちゃったの？」
『だってあれで足りるんですもん』
俺はあまりご飯を食べる方ではない。むしろ少食のうちに入るだろう。
お昼の時には毎日ラギーに心配されて、ラギーに追加で食べさせられることもしばしばだった。
「……もう。ラギーくんに心配されないの？」
『されてますよ。おかげで胃の容量が少しデカくなった気がします』
最近はラギーに追加で持って来られる前に自分で取るから、よくわかんないけどラギーに褒められたし。
褒められて悪い気分にはならないし。
「ならいいや。無理して食べるのも良くないけど、少食すぎるのも良くないからね。じゃあ、早速行っちゃおうか♪」
『ええ』
＿＿＿＿＿麓の街 ラーメン専門店
『開店したばっかりですよね？もうこんなに人がいっぱい……』
「人気店だしね。ささ、オレたちもとりま席見つけよ」
俺たちは、店の端の方にあった2人席を見つけて腰をおろした。
「Aちゃんは何にする？」
『俺、正直何頼めばいいとかわかんないんで……ケイト先輩にお任せします』
「あ、そう？じゃあ……Aちゃんはコレね。ちょっと辛みが抑えられてるやつ。ここのラーメン、結構辛いらしいから」
『そうなんですね。じゃあそれにしようかな』
まあ俺は氷雨の国……雪国の出身だから、日頃から辛いものはよく食べてたし……
……でも辛いものが得意だった記憶はないな。ケイト先輩が選んでくれたやつにしてよかった。
「……よし、オレも決めた！店員さん呼んでいいかな？他に頼みたいものとかある？」
『あ、俺は特に……大丈夫です』
「オッケー。じゃあ店員さん呼んじゃうね」
ケイト先輩は、たまたま近くにいた店員さんに声をかけた。
「……Aちゃんってホント可愛い顔してるよね」
『……え？』
店員さんが俺たちのオーダーを聞いて立ち去ったあと、開口一番、ケイト先輩はそう言った。
……あぶねえ。手が出るところだった。
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作者名：tonight | 作成日時：2024年1月30日 11時
