冷たきヴィランは仮面を被る。【荒野の反逆者&深海の商人】 (ページ31)

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ケイトside

オレが待ち合わせ場所に着くと、Aちゃんは少し離れた場所で、男たちに絡まれていた。

……声をかけに行った方がいいんだろうか。
てかあの人たち、Aちゃんを女の子だと思って絡んでるってことだよね？

ウケる。

……いやいや、ウケるとか思ってる場合じゃない。
とにかく、声かけに行かなきゃ。

そうオレが足を踏み出した瞬間、男のうちの1人がAちゃんの腰に手を回した。
……なんてヤツだ、ウチのAちゃんに手ェ出すなんて。

ここにいるのがトレイくんじゃなくてよかったな。トレイくんだったら絶対キレるよ。
そう思いつつ、走ってAちゃんの方に向かった。

「ちょっと！その子オレの連れ……」

そう言いかけた口を閉ざした。
Aちゃんがキレていたからだ。

男を壁に追い詰めて、肩のすぐ近くに足をダン！！と音を立ててつける。
いや足長。

そのまま男に顎クイした。

……うん、今アイツ絶対Aちゃんに惚れたな？
許すまじ。

男たちはそんなAちゃんにビビって、跳ねるように逃げていった。

「ひぇ〜、Aちゃん怖いね〜。一瞬本人かどうか疑っちゃった」

Aちゃんが落ち着いたようなので、彼に声をかけに行く。

『だって……』

言い訳しようとしてるの可愛いな。

「わかってるって。てか今日のAちゃん、ビジュ良すぎ！あとで一緒に写真撮ろうね♪」

『はい！』