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4話 ページ7

立原side





「これはこれは立原上級軍曹殿!お疲れ様です!」




「おー、そっちもご苦労さん」




バイクを止めて、近くの窓ガラスに写った自分を見る。
おっと……今日は外さねえと。



絆創膏の端に手を伸ばして、勢いよくピッと剥がした。




入り口に向かえば、鐵腸さんがしゃがんで……え?
しゃが……え?何してるの?



え?




そして、それを冷たい目で見るA。




Aは俺に気づくと目を見開いて、他人には見せないような笑顔を見せた。




『……おかえり』





そうやって笑ってくれるのも俺だけだと思うと、自然と俺も頬がゆるむ。





「…おう、ただいま」





俺がそう言うと、Aはまた嬉しそうに笑ってから、一歩、二歩と近づいてきた。



彼女はぐっと上半身を俺に近づけると、じぃっと俺の顔を見つめる。




「…もしかして、俺の顔に何かついてる?」



『いや…ついてはないけど、』




その長い指で俺の鼻の頭を撫でると、彼女は言った。



『ここだけ白いよ』



「え、」



『鐵腸さんのせいかな?ですよね、鐵腸さん』



「…悪かったと感じている」



「え」



もしかして。
いや、もしかしなくても。



『立原、ピースピース』



「え、ピース…」



Aは突然俺の写真を撮ると、満足した顔をして俺に見せてきた。



『ほらここ、見て見て』



「……」



予想通りだ。

絆創膏を年がら年中付けてたせいで、鼻の頭だけ白い。
日焼けの跡……



『可愛い立原が撮れたね…ぶふっ』



「笑うな」



『鐵腸さん見ます?』



「見せるな」



「ふむ……悪くないな」



「何が!?」

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紅て漢字見た目良くない?(プロフ) - 漫画立原の見た目がタイプで私も立原くんが好きになりました!猟犬立原の猟犬の5人目明かすシーンはちょっと好きにさせようと完全にねらってきてましたよね (7月22日 19時) (レス) @page6 id: 9e74623cf5 (このIDを非表示/違反報告)
松原来愛(プロフ) - 面白い・・・・!立原好きです!他の人が濃すぎて埋もれやすくないですか、立原くん。かっこいいのに・・・。 (7月22日 17時) (レス) @page6 id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tonight | 作成日時:2023年7月21日 14時

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