立原道造生誕祭�� ページ26
Aside
「……ありがとな」
立原はそう目を細めると、すっと私から離れていった。
先刻はあれ程緊張してたのに、いざ離れるとなると何か寂しさを覚える自分が居る。
其れが何だか嫌で、立原から目を逸らした。
無意識に、ポケットを撫でる。
今日、立原にプレゼントを買ってきた。
…今渡すべきなのか。
また距離を詰められそうで、渡すのが少し怖い。
でも、今を逃したらもう渡せない気がする。
『……立原』
「どうした？」
『…プレゼント、あって』
「……は」
私がそう云うと、立原は目を見開いた。
そしてくしゃっと顔を綻ばせる。
立原は私の頭をそっと撫でて、目を細めた。
「……ありがとな」
『…うん』
私はポケットから、小さな包みを取り出す。
少し形を整えて、立原に渡した。
「開けていい？」
『勿論』
私が立原にあげたのはイヤーカフだ。
条野さんと買い出しに行った時に買ったもの。
ちなみに買う時条野さんの耳にあててどんな感じかなーとかやってたら怒られた(似合うと思いますよと伝えれば私には見えませんと云われた)。
「…イヤーカフ」
『きっと似合うと思って』
「…ありがと」
立原の笑みが可愛い。
流石は天使立原道造。
…が。
「イヤーカフって"いつも一緒にいたい"とか"何処に居てもも自分の存在を感じてほしい"って意味あるらしいぜ？」
『な…別に他意は…』
「Aはそう思ってくれてんの？」
『そういうわけじゃ』
「マジかよ悲しー。"おんぶしてー"とか何時も甘えてくるくせに？」
『それは違「違わないだろ」…』
「Aさん、立原君」
鈴の音と共に、条野さんが部屋から出てきた。
そしてはぁ、とため息をつく。
「…何時までいちゃいちゃしてるつもりですか」
『してませ「すみませんでしたー」お前認めたのわかってんのか』
「おや、してたんですね？」
『してない！断じて！』
「立原君。私と彼女、一緒に買い出しに行ったんですけれど、その時Aさんが立原君のことを『云わないで！！』」
「何て云ってたんです？」
「立原君は顔が随分整っているとか『わーーー！！』…全く」
…でも。
こうやって笑ってる時間が、何時までも続いたら、なんて。
______どうぞもう一度帰つておくれ
青い雲のながれてゐた日
あの昼の星のちらついてゐた日……
立原道造「夏花の歌」より__________
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紅て漢字見た目良くない？(プロフ) - 漫画立原の見た目がタイプで私も立原くんが好きになりました！猟犬立原の猟犬の5人目明かすシーンはちょっと好きにさせようと完全にねらってきてましたよね (7月22日 19時) (
レス) @page6 id: 9e74623cf5 (このIDを非表示/違反報告)
松原来愛(プロフ) - 面白い・・・・!立原好きです!他の人が濃すぎて埋もれやすくないですか、立原くん。かっこいいのに・・・。 (7月22日 17時) (レス) @page6 id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tonight | 作成日時：2023年7月21日 14時
