16話＿＿＿過去編 ページ19
Aside
私が太宰さんの部下になってからおよそ3年が経った。
この3年の間に、太宰さんには織田作さんと安吾さん、という友人ができた。
中也さんは？と聞いたが、
「あんな奴と友人だって！？あり得ないね！！」
と全力で否定された。
…嫌いなんだな。
そんな太宰さんは彼らと"Lupin"というバーで会っているらしい。
そのせいか、最近太宰さんは早めに仕事を切り上げるのだ。
それは私もありがたい。
何故なら私は今____彼の人について調べているからだ。
彼の人は死んだ。
但しそれは私が察したからであって、彼の人が本当に死んだのかと言われればうんとは言えない。
だから、彼の人の"死"を確認したい。
…まだ私の何処かで、彼の人を諦めきれていない自分が居る。
彼の人の死を確認して、諦める。
彼の人の生存が確認できたのなら、会いに行きたい。
まあ生存している可能性はかなり低い。
しかも、こんなに調べているのに、かろうじて覚えている彼の人の苗字である「立原」の"た"の字も出てこない。
亡くなったのが、大戦末期だからかな。
あの頃は"異能による戦争"が随分と重きを置いていたみたいだから…激しい戦争だった故か、記録も大して残っていないのだ。
そんな事を考えていると、ふと後ろから声がする。
「…あれ、A？どうしたのさ、こんなところで」
『…太宰さん？』
私に声をかけたのは、つい先刻別れたはずの太宰さんだった。
『太宰さんこそ、如何して此処に？』
「私はこれから彼処に行くのだよ」
『ああ、例のバーですか？』
「……そうだ、Aも来るかい？」
『私14ですけど！？』
この人は私のどこをどう見てそう言ったんだ。
そんな私をよそに、太宰さんはひらひらと手を振った。
「大丈夫だよ、何かあったら私が誤魔化そう！」
『私どう見ても誤魔化せないですよね』
「大丈夫！さあ行こうじゃないか！」
この後私は、半ば強制的にバーに連れて行かれた。
どう見ても未成年の私が来てどうなることかと思ったけど、まあ案外大丈夫だった。
そしてこの日が、私と織田作、安吾が初めて出会った日である。
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紅て漢字見た目良くない？(プロフ) - 漫画立原の見た目がタイプで私も立原くんが好きになりました！猟犬立原の猟犬の5人目明かすシーンはちょっと好きにさせようと完全にねらってきてましたよね (7月22日 19時) (
レス) @page6 id: 9e74623cf5 (このIDを非表示/違反報告)
松原来愛(プロフ) - 面白い・・・・!立原好きです!他の人が濃すぎて埋もれやすくないですか、立原くん。かっこいいのに・・・。 (7月22日 17時) (レス) @page6 id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tonight | 作成日時：2023年7月21日 14時
