13話＿＿＿過去編 ページ16
Aside
その男は、立原____と名乗った。
名前の部分は、どうしても思い出せないけれど。
彼は色々な事を私に教えた。
まずは、滑り台もブランコも、名前だけで遊び方を知らなかった私に遊び方を教えた。
初めて、純粋に楽しいと思った。
そんな時、あいつは来た。
私の目に映る、複数の使用人。
『あ……』
「親御さん、見つかった？」
そう言った後、彼は私の顔が喜びではなく恐怖である事に気が付いたようだ。
そして、私の目線の先に居る、使用人たちにも。
私が使用人に怯えていると気付いた彼は、そっと私の頭を撫でた。
「A様！帰りますよ、父上が心配して、御屋敷で待っています」
「何故"穢れ者"などと一緒に…！」
「貴方、何様のつもりでA様に近づいて…」
五月蝿い。
私からしてみれば、お前らの方が"穢れ者"だ。
もうやめろ。
お願いだから、私の名前も呼ばないでくれ。
「ほら、A様。帰りますよ」
そう私の手を引こうとした使用人の手を、私は振り払った。
「なっ……！？A様！」
私は一目散に、彼の方へ向かった。
彼の服の裾を、ぎゅうっ…と握る。
そんな私を見て、使用人は顔を歪めた。
「A様！！」
語気を強めて、私の名前を呼ぶ。
そして、私の肩を強引に引き寄せようとした——はず、だった。
「駄目ですよ、そんな強引に。この子が嫌がってるでしょう」
彼はそんな私を、ヒョイっと持ち上げたのだ。
彼は私を抱き抱えたまま、唖然とする使用人達を残して公園の出入り口に向かった。
「その子はただの子供じゃない！！"神の子"なのよ！"穢れ者"は触れちゃ駄目！！」
その使用人は、恐ろしい事に拳銃を取り出して、彼に向かって発砲しようとした…が。
ガッ、ガッ。
「…何で…引き金を引けないのよ」
「この子はそんな境遇、凄い嫌がってますよ。辞めたらどうですか？発砲しようとしてまで取り返すようなもの…それ程この子を大事にする気持ちは分かりました。でも、貴女達が大事にしているのは……」
＿＿＿この子じゃなくて、この子の"神の子"としての素質なんでしょう？
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紅て漢字見た目良くない？(プロフ) - 漫画立原の見た目がタイプで私も立原くんが好きになりました！猟犬立原の猟犬の5人目明かすシーンはちょっと好きにさせようと完全にねらってきてましたよね (7月22日 19時) (
レス) @page6 id: 9e74623cf5 (このIDを非表示/違反報告)
松原来愛(プロフ) - 面白い・・・・!立原好きです!他の人が濃すぎて埋もれやすくないですか、立原くん。かっこいいのに・・・。 (7月22日 17時) (レス) @page6 id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tonight | 作成日時：2023年7月21日 14時
