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陸拾弐:呪いの王 ページ16

宿儺side

振り下ろされた腕を真っ二つに両断する。
視界が晴れる。地面を見つめていた顔を上げ、困惑するソレに笑みを浮かべてやった。

「何だ?そんなに気になるか?」

そのまま振り上げた手を振り下ろす。右肩から直線に、目の前の雑魚の腕が斬り落ちた。
ふむ…小僧の身体も相当な痛手を受けていたようだが、俺には関係ない。動くだけで充分だ。
この肉体は俺の物なのだからなぁ?傷など幾らでも治せる。

【目ェ…目ェチョウダァイッ!!】

赤い瞳が見開かれる。瞳孔が細まる瞬間、俺は見開かれた巨大な眼球に手を突き入れた。
悲鳴が耳を打つ。不快だ。口があれば引き裂いてやるというのに…

「嗚呼そうだ。貴様は俺の所有物の目を盗んだようだな?確か…左目、だったか」

中で手を動かしながら、ソレの肉体に存在する目を指先でなぞる。そうさなぁ…これでいいか。
左胸についた人間の目と同じ大きさの眼球を、指を潜り込ませて引きちぎる。ソレと同時に、巨大な眼球の中にあった俺の"指"を引き抜いた。

【cmwじc、いげwjぃrうぇ〜!!】

煙を立てながら身体が縮んでいく。俺の指を取り込んだからこその力であったか。本来の力は俺の足元にも及ばん。子供4人でもあっさり倒せただろうな。

「さて、どう料理してやろうか…」

引き裂くか?内臓を抜いても良い。嗚呼、折角なら榎森実と同じにしてやろうか?

「…む」

思案している最中、ソレは逃げるようにして茂みの中に紛れてしまった。なんだ、つまらん。だがあの様子では再度襲ってくることは無いだろう。
であれば、次だ。

指と眼球を手に、血に沈む榎森実の元に向かう。仰向けに倒れるそやつの肌は土気色に変色し、今にも死にそうな死の気配を漂わせていた。

「まだ生きているな。良い良い、褒めて遣わす」

血に沈む貴様もいいものだな。さて、失った目を戻してやるか。





【何、しデるの゛ぉ?】

降り注ぐ声と共に、巨大な手が俺の首を絞め上げた。

陸拾参:秘められた呪い→←陸拾壱:交渉の果てに



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設定タグ:呪術廻戦 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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九龍-くーろん-(プロフ) - 日向さん» ありがとうございます!一気に読んで頂けるとは…!とても嬉しいです!更新頑張ります! (2021年1月24日 21時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 初めまして!主人公の設定や周囲との関係、ストーリーなどがとても面白くて1作目から一気に読んでしまいました!応援してます、更新頑張ってください! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
九龍-くーろん-(プロフ) - 南蛮モナカさん» ありがとうございます!とても嬉しいです…!今後とも主人公達の道を見守って頂けると嬉しいです!更新頑張ります! (2021年1月23日 0時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
南蛮モナカ - 設定とかキャラ達の関係性?とか話の進み方とかすっごく好みです!更新がんばってください! (2021年1月22日 23時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2021年1月21日 17時

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