弍拾壱 ページ31
〜蓮月side〜
部屋に着き襖を開けると黒い靄、穢れが狼月に襲いかかっていた。
「ッ…！狼月！！」
石切丸「厄落としだ！」
すぐ様石切丸が穢れを切り伏せた。
「狼月！おい、狼月！！」
狼月「ある、じさま……？ごめん、なさい。助けてくれたのに。せっかくしあわせになれると思ったのに。ボクには無理みたい。ごめ、なさい…ごめん、なさい。ｸﾞｽｯ」
「そんな事言うな！俺が、俺たちが助けてやるから頑張れ。ここで諦めるな！」
石切丸が切り伏せた穢れは、再び狼月を襲う。
狼月「もう、良い。またにいさまたちにあえただけでもう十分。あるじさま、ありがとう」
狼月はふわりと微笑んだ。
初めて見た狼月の笑みは綺麗で可愛くて、そしてとても悲しかった。
(嗚呼、この全てを知ってしまった子を、とても優しくて全てを自分一人で抱え込もうとする子を救ってやりたい)
「…狼月。人間は、いや、俺は欲深いんだ。そしてその為なら何でもやってやるんだ。だからな、此れは俺の自己満で勝手にやる事だ」
狼月「あるじさま…？」
俺は前に一度やった浄化の御札を使い、狼月の穢れを焼き払っていく。
暫くすれば、完全に穢れを祓う事が出来た。
「な？お前を助けられただろう？」
狼月「ある、じさま…」
狼月は俯いたままふるふると震え始めた。
「え？ど、如何したんだ？」
狼月「うわぁぁん」
狼月は号泣しながら俺に突撃してきた。
「ぐふっ」
勢いよく飛び込んできたので、くぐもった声が出た。
狼月「うぅっ、ふぅっ。あるじさまぁぁぁ」
「おー、よしよし。怖かったなぁ。もう大丈夫だからな」
頭を撫でながら宥めていると、背後からドス黒いオーラを感じ、振り返るとそこには笑みを浮かべているものの目が一切笑っていない三日月と鶴丸が居た。
(あ、あー。そう云えばこの2人は俺が待ってろって合図したから来なかったのか。こりゃやばいぞ)
三日月「主よ。何故狼月が泣いておるのだ？ん？言ってみよ」
鶴丸「主、理由次第では。分かるよな？」
ニコニコしながら近付いてくる2人は正直ホラーでしかない。
「いや、これはだな。狼月が前任に襲われていたからだな」
三日月「ほう、して、その前任とやらは何処に居るのだ？」
「いや、もう死んでる」
三日月・鶴丸「「チッ」」
「」
三日月と鶴丸は普段からでは想像もできないような恐ろしい形相で舌打ちをした。
狼月「あるじさま、また助けてくれてありがとう」
そう言って狼月は笑った。
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ゆーかり - あとそうさんじゃなくてそうざではないでしょうか (2022年4月4日 20時) (
レス) @page1 id: 0098737242 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーかり - なきぎつねがにかいかいてありますよ (2022年4月4日 20時) (レス) @page1 id: 0098737242 (このIDを非表示/違反報告)
アーネスト(プロフ) - mokaさん» すいません、間違えました。 指摘、ありがとうございます (2020年4月24日 7時) (レス) id: 37f6fa9e63 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - "あつがしさん"じゃなくて"あつかしやま"ですよー (2020年4月24日 3時) (レス) id: 1cdebf426b (このIDを非表示/違反報告)
アーネスト(プロフ) - くろさんさん» 更新、遅くなってごめんね。 中々書けなくって…( ´･ω･`) (2020年3月18日 11時) (レス) id: 37f6fa9e63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ciel・Ernest | 作成日時：2019年8月21日 23時
