🐶困ったことになった! ページ42
ダルメシアside
朝起きてアップルの体になっちゃった僕は今、マルフィになっちゃったエースと一緒にご飯を食べてる!朝ご飯食べないと体に悪いってクルエラ様も言ってるからね!何があってもご飯は食べないといけないよね!
「ダル、ついてるよ」
「!ありがとエース!」
ほっぺについたパンくずを取ってくれたエースは「落ち着いて食べるんだぞ」って笑って自分のパンを食べてる。わぁ…エースのこと見下ろせてる…!いつも同じ目線だから新鮮!
「っへへ」
「?」
「エース可愛いね!」
「げほ!…か、可愛いの?」
「うん!」
何だかエースがすっごい可愛く見えるんだ!何でだろう?アップルの体だからかな?
「そういうダルも可愛いなぁ」
そう言って頭を撫でられると、キューンって胸が熱くなって、思わず「わん!」って鳴いちゃった。頭撫でられるのは大好きだぞぅ!
「で、マルフィは大丈夫?」
「ん?嗚呼、大丈夫だよ。体調の問題はない」
「無理しちゃ駄目だぞ!ただでさえふらふらしてるんだからな!」
マルフィになるとエイトフットも雰囲気変わるんだな〜…!髪型も違うし!
でもやっぱり鼻が利かないのは不安だ…。いつもはっきり感じるご飯の匂いも、皆の匂いも、今は全く感じない。突然皆が消えちゃったような気になって、僕はぎゅっと隣に座るエースの服の袖を掴んだ。
「ダル」
「……エースぅ…」
駄目だ、泣きそう。ちょっとだけ涙が出たら、エースは僕を抱きしめて頭をポンポンしてくれた。
「大丈夫だぞ。きっとすぐ元に戻るから、ちょっとだけ我慢しような」
「うん…」
自分の声じゃない低い声。匂いも林檎みたいな甘い匂いで、僕の毛皮の匂いがしない。クルエラ様から貰ったコートの匂いが恋しいよぉ…
『…何だこれは』
ふと聞こえた声はエースの声で、僕とエースは揃って食堂の扉を見た。
『何で私がマルフィに慰められてるんですかぁ〜!?』
「あ、おはよアップル」
「え〜ん!りんごぉ〜!」
『私の姿で泣かないでください!!』
林檎が来た〜!僕の体知らない〜!?
『朝起きたらこうなってて私も訳が分からないんですよっ、で?誰が誰なんだ』
「マルフィのエースです」
「林檎のダルメシアだよ〜!」
「エイトフットのマルフィさ」
『ややこしいのでもう一度』
もう!ちゃんと覚えてよ!だからおじいちゃんなんて言われるんだぞ!?
あぁ、僕の体誰が使ってるのさ!お願いだから早くもとに戻ってー!
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2022年10月20日 0時