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第五幕 -己の進むべき道- ページ28

フラッドside

元々両手剣は合わない武器だ。本当は僕が扱うには難しい武器なんだ。
でも僕はディルックとの訓練の中で、自分なりの戦い方を見つけていた。

『はぁっ!!』

跳躍し、手にした双剣を落下と共に突き入れる。
刃は遺跡守衛の一つ目に深々と突き刺さり、激しい火花を散らした。

「フラッドさん大丈夫っ!?」
『問題無い…!』

旅人の声に反応した途端、守衛の腕が僕に降り掛かってきた。その腕を跳んで避けると、地面に着地すると同時に水元素を抑えて双剣を掻き消した。

代わりに握るのは両手剣。彼から貰った、僕だけの剣。
そのまま一気に加速して股下へと潜り込み、僕を探して動き回るその巨体目掛けて剣を振り上げた。

ガンっ!と強い衝撃が走る。刀身に食い込んだ金属を力任せに引き裂いて剣を振り抜けば、刃は遺跡守衛を下から上へ真っ二つに斬り捨てた。

『そのまま沈め』

ギギ…と金属が軋む音が鳴る。大きな手が僕を掴む前に、巨体は池の水の中へと沈んでいった。

『……怪我は無いかい?』
「え、あ、うん…っ!」
『それは良かった』

突然のミサイルには驚いたけど、何とか倒せて良かった。

「す、凄いなお前…!あのおっきな遺跡守衛を真っ二つなんて!」
『少し強引に引き裂いてしまったけどね。うん、折れてないみたいだ』

流石は特注の武器だ。僕の力にも平気で耐えてくれている。
刀身を撫でて眺めていると、旅人とパイモンが僕の剣を見て目を輝かせている事に気づいた。

『……見るかい?』
「「いいの!?」」
『そんな目をされたらね』

地面に剣を突き立てて柄に手を添える。ディルックの持つ"狼の末路"と名付けられた両手剣と同じ見た目だが、色合いは僕に合わせた黒と青の両手剣だ。

「ディルックの剣と同じ…だよな?」
『彼が特別に作ってくれたんだ。見た目は同じだけど、僕しか扱えない両手剣になっているよ』
「へぇ……」

……ん?どうしたんだ?旅人。

「じゃあフラッドさんって、服も武器も全部ディルックさんと同じ物を貰ったって事?」

………。

『そ、う……なるな……っ』

そ、そうか。そう言えばそうだ。服も武器も、全部彼が用意してくれたもの……。

『……確かにお揃いだな……』
「今更気づいたのかよっ!?」
「それだけディルックさんに気に入られてるって事だよね」

そう言って苦笑する旅人の笑顔を見たら、何だか物凄く恥ずかしい気持ちになって、顔を背けてしまった。

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九龍(プロフ) - 暁月臨さん» コメントありがとうございます!風邪をひかない内に更新しますので、服を着る準備もしてくださいねー! (3月28日 10時) (レス) @page38 id: 69e5a75295 (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - あ…あ…尊いです語彙力なくて申し訳ないですけど本当に好きです…(脳死)更新全裸土下座で待機させていただきます…!!! (3月28日 4時) (レス) @page38 id: efeff932b9 (このIDを非表示/違反報告)
九龍(プロフ) - もにもちさん» これからディルックさんはどうなるのか…楽しみにして頂けると嬉しいです!フラッド君は今張り切ってますので絶好調ですね!これからも戦い続けますよー!適度に休んだりしていますのでご心配なくー!ですがお声掛けして下さりありがとうございます! (12月23日 22時) (レス) id: 69e5a75295 (このIDを非表示/違反報告)
もにもち - いやぁ、、、ディルック様気付き始めましたねぇ、、ふふふ、、、フラッド君強すぎじゃありませんこと?もう大好きなんですけど、まじで。はい。、、、ほ、本当に大丈夫ですか?体調とか時間とか、、、理由はなにかれ、なんであれ自分の体を労ってあげてください!! (12月23日 21時) (レス) @page26 id: 4864a15202 (このIDを非表示/違反報告)
もにもち - えめっちゃ続きが気になる〜!!神作品2個目、そして更新ありがとうございます!これからも頑張って下さい!体調には気をつけて。 (12月10日 6時) (レス) @page16 id: 4864a15202 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2023年12月6日 1時

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