毒蛇にも資格はある【トーマ】 ページ48
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で、帰ったはいいものの……っ
「何でこんな事にぃい…!!」
フウマの部屋の中で、オレはありったけの声を振り絞って叫んだ。
帰った後、オレはそのまま物凄い力でフウマの部屋に連れ込まれたんだ。
パンって凄い音を立てて襖を閉めたフウマは、畳に放り投げるようにオレを離して、尻もちをついたオレの方に歩いてきて……
『"動物が好きならオレも可愛がってくれるよな?"』
って言って、風元素で出来た蛇を大量にオレに落としてきたんだ!
「こ、これっ!この子達って魔神の眷属だろ!?」
『そうだけど』
「そうだけどじゃなくてっ!ひっ…!?」
ふ、服!服の中に入ってくる!!うわぁああっ、元素力の生物なのにちゃんと冷たくてつるつるしてるぅ!!
『大丈夫だって。そいつらは眷属でありオレの分身みたいなもんだから、噛んだりしないよ』
「そういう事じゃないだろ!ちょ、ちょっと、フウマッ」
蛇を引っ張り出そうとしたらフウマが馬乗りしてくる。心なしか瞳孔が細くなっている緑の瞳がじっと見つめてくる。
『さっき動物が逃げた時、わざと圧をかけて逃したんだよ。兄貴がオレ以外を可愛がってるから』
……えっ。
『兄貴はオレだけ見てればいいの』
する、と彼の手が服の中に入ってくる。素肌を撫でる手は冷たくて、ゾクゾクと背筋が震えた。
『ね?あーにき』
ぽふっと彼がオレの胸元に頬を付けて、上目気味に見つめてくる。う、うぅ……っ!オレと同じ顔なのに可愛いっ!!
『兄貴の心音やばいな』
「誰の所為だとぉ……っ!」
『オレの所為〜』
こ、こら!両手を蛇で拘束するんじゃない!わぁああっ、いっぱい蛇が、蛇が服の中に〜!
『兄貴が蛇好きになるまで、たぁっぷり躾けてやるからね』
え、あ、あの、待ってフウマ、今昼……何で服脱ぐの!?待って待って待って待ってっ!!
「(食べられるっ!!)」
ギラギラした緑の目は、完全にオレを獲物として狙っていた。
『腹ぁ括りなよ?』
……ひぇ……っ
「ちょ、ちょっとフウマ、寒いから服着てっ、し、下触らないで、あ、あーっ!!」
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orchid〜オーキッド〜 - 最高です!かなり無茶なリクエストしたのにも関わらずクオリティ高いものを用意して頂いてありがとうございます!これからの活動もすっごく楽しみにしています! (12月11日 13時) (レス) id: 47c56abe73 (このIDを非表示/違反報告)
もにもち - ヤァバァイもう天才ですかあなたは!!天才ですね!!めっちゃうるっと来ましたよ〜!泣 はぁ!今日も頑張れそうです!更新ありがとうございます!これからも頑張ってください!!ずっと応援してます!あ、体調には気をつけて。 (12月11日 6時) (レス) @page44 id: 4864a15202 (このIDを非表示/違反報告)
orchid〜オーキッド〜 - 九龍さん» ありがとうございます!もし何か分からないことあったら教えてください! (12月10日 21時) (レス) id: 47c56abe73 (このIDを非表示/違反報告)
雷デット - ありがとうございます!! (12月10日 19時) (レス) id: d5e1296c27 (このIDを非表示/違反報告)
九龍(プロフ) - 雷デットさん» リクエストありがとうございます!書かせて頂きます〜! (12月10日 17時) (レス) id: c0b6840b43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2023年12月3日 22時