ろくでもない知識は混ぜるな危険【アルハイゼン】 ページ33
アルハイゼンside
全く……何故俺がこんな事をしなければいけないんだ。
教令院にある倉庫で缶詰知識を一つ一つ整理していきながら、小さく溜息をついた。
缶詰知識。それは以前までアーカーシャを通じて知識を得る為の道具として普及していた。
今ではアーカーシャも廃止され、缶詰知識を使う頻度は減ってしまった。だが今でも価値のある知識や安全であると認可を得た缶詰知識に関しては、書記官である俺の許可を得た上での閲覧が可能となっているんだ。
「(それにしても缶詰知識を使ってそのままにしておくとは…整理ほど面倒なものは無いというのに)」
使ったら元の場所へ。何故そんな簡単なことが出来ないのやら。子供でも出来ることだろうに。
棚に缶詰知識を並べていき、箱から新たな缶詰知識を出して並べる。そんな作業を繰り返していると、ふと手にした缶詰知識の色が違う事に気がついた。
「……?」
桃色だ。緑色の缶詰知識の中で、その1つだけが桃色に輝いていた。
桃色の缶詰知識などあっただろうか…?記録には無かった筈だが……。
「………」
どんな知識が詰まっているのだろう?少しの好奇心が湧いてしまった俺は、ヘッドホンに搭載された接続機能を使って、その缶詰知識とヘッドホンを接続した。
そう、接続してしまったんだ。俺は。
「っあ゛……?」
頭に流れ込んできたのは膨大な情報だった。その情報量の多さに身体が硬直した。
こ、これは、何だ………!?頭の中に、淫らな記録が………っ!?
「こ、れは……っ」
まさか、誰かの性事情の知識……っ?いや、違う!1人分の情報ではっ
「ん゛ぉっ!?おっ、ぐっ…!?」
処理しきれないっ、身体の感覚が、敏感になってっ
「ぐ、ぅう゛……っ」
早く、接続を切らなければ………っ、このままでは意識が……っ
本当に切っていいのか?
こんなに気持ちいいのに、接続を切っていいのか?
「はぁ……っ、はぁ……っ」
もっと情報を得ればもっと気持ち良くなれるっ、もっと知識を得れば、もっと、接続を深めれば…っ
もっとこの快楽を知ればっ、彼にもこの快感を与える事が……っ
そう考えてしまった時には、もう手遅れだった。
手にした缶詰知識が光り輝く。深く接続した俺の脳に、膨大な知識が叩き込まれてっ
駄目だっ、接続を切らないと、意識が、塗り潰されっ
「〜っ!!」
ビクンッと一際大きく身体が跳ねた時、カランッと缶詰知識が落ちる音がした。
ろくでもない知識は混ぜるな危険【アルハイゼン】→←《リクエスト》夜闇に紡ぐ言の葉-5-【リオセスリ】
48人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
orchid〜オーキッド〜 - 最高です!かなり無茶なリクエストしたのにも関わらずクオリティ高いものを用意して頂いてありがとうございます!これからの活動もすっごく楽しみにしています! (12月11日 13時) (レス) id: 47c56abe73 (このIDを非表示/違反報告)
もにもち - ヤァバァイもう天才ですかあなたは!!天才ですね!!めっちゃうるっと来ましたよ〜!泣 はぁ!今日も頑張れそうです!更新ありがとうございます!これからも頑張ってください!!ずっと応援してます!あ、体調には気をつけて。 (12月11日 6時) (レス) @page44 id: 4864a15202 (このIDを非表示/違反報告)
orchid〜オーキッド〜 - 九龍さん» ありがとうございます!もし何か分からないことあったら教えてください! (12月10日 21時) (レス) id: 47c56abe73 (このIDを非表示/違反報告)
雷デット - ありがとうございます!! (12月10日 19時) (レス) id: d5e1296c27 (このIDを非表示/違反報告)
九龍(プロフ) - 雷デットさん» リクエストありがとうございます!書かせて頂きます〜! (12月10日 17時) (レス) id: c0b6840b43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2023年12月3日 22時