検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:5,109 hit

些細な違いでも、切っ掛けになる事はある ページ21

土方side

始まったか…。怒声と刀の交わる音が響く船を見上げながら、俺は小さく煙を吐き出す。煙草を咥え直し、そのまま控えている部隊に指示を出した。

「二〜四は周囲を見張れ!五、六は船を囲め!蟻一匹逃がすな!」

俺の声に隊士達は忙しなく動き出す。と、不意に山崎が俺の所に来た。

「あの、副長…」
「どうした?」
「その…沖田隊長から黙ってろって言われたんですけど…その」

何だよ…?はっきり言いやがれ。

「…ア、アレを持ってきてしまって…」

山崎はそう言ってパトカーの方を見る。そこには…確かにアレがあった。

「おい、何でアレ持ってきてんだよ!!」
「す、すみません!でも沖田隊長が無断でも持って行くって聞かなくて…」

たくっ、あの野郎…。呆れて溜息が出る。が、ちょっと待てよ?
総悟は無断で持って行こうとした…そんなの初めてだ。いつもなら何かしら言葉をかけて持って行くアイツに限って、無断で…?

「…いや、いい」

何か引っ掛かる。まさかアイツは、何か感じ取って…

「ソイツを総悟の元にまで届けろ。斬られないようにな」
「え、えぇっ!?いいんですか!?」
「あぁ。…持って行きたいと駄々捏ねたんだろ?なら使わせてやれ」

折角だ。どうせなら派手にぶちかましてやれ。

「分かりました。…どうなっても知りませんからね!?俺は!」

ま、そう言うなって。苦笑して山崎を見れば、「もう…」と仕方無いとばかりにアレを担いで船に走っていく。
俺は咥えていた煙草を灰皿に捨て、船の方に向かって歩き出した。包囲は既に出来ている。後は中で…始末するだけだ。

「(無断で引っ張り出して来たんだ、ちゃんと使えよ…?)」

何考えてるか知らねぇが、しくじったら…容赦しねぇぞ。

目的の場所まで走るぜィ→←さ、始めやしょうか。俺達の仕事を



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
14人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 男主 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2023年6月15日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。