検索窓
今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:327,028 hit

肆拾弐:重大な話 ページ43

五条side

「お疲れサマンサ!今日の訓練は実の負けー!」
『え』
「え、俺達の勝ち!?何で!?」
「ちょーと実がやりすぎたからね。まさか呪霊を恵に入れるとは思ってなくてさ!」
『っ…、すみません…つい夢中になって…』

しゅんとする実もまた可愛いね♪ま、結果は上々だから咎めはしないさ。

「はい、恵から呪霊抜いて!指輪もそのまま!実はまだすこーし呪力あるだろうから、反転術式で皆治してあげてよ」
「アンタ、反転術式使えるの?」
『まぁ、これでも受肉体だからな』

疲れきったように肩を落とす実が恵の方を向く。『戻れ』と一言だけ呟くと、途端に恵はその場に膝をついて盛大に吐いた。口から零れるのは吐瀉物ではなく、真っ黒な泥の塊だ。

「っ…はぁ……ゲホッ…」
「お帰り恵。身体は大丈夫?」
「榎森、お前、ゲホッ!覚えてろよ…っ」
『す、すまん…』

オロオロしながら恵や悠仁、野薔薇の傷を癒す実を見つつ、僕は視界の中に映る呪力を見た。
前より呪力の質も量も増えている。それに、分離してる呪力が少しずつ混じってきてるね。

「(このまま行けば、僕の思惑通りに成長してくれる筈だけど…)」

後は実の気持ち次第…かな。

「…五条先生」
「ん?何、恵」

不意にかけられた声に答えると、恵はじとりと僕を睨みつけていた。

「アンタ、榎森使って何しようとしてるんですか」

…これはまた、言い訳させてくれない目ぇしちゃって。

「そうだね、ちょっと話しておこうか。実の今後にも関わるし」

少しだけ肩を竦めて手を叩く。皆が僕に注目したのを確認してから、口を開いた。

「実はなんと、実の処刑が無くなったんだよね」
『「「…は?」」』
「え、マジ!?」
「マジ。でも条件付きで、その条件がめーっちゃくちゃ難題なんだよ〜。僕としても頭抱えるぐらい」

大げさに溜息をついてみれば、悠仁と実がゴクリと唾を飲んで見つめてくるのが見えた。くぅ〜っ、可愛いね僕の教え子は!

「で、その条件は?」
「上からの条件は二つ。一つ、虎杖悠仁及び、両面宿儺に対する抑止力として榎森実を使用する。そしてもう一つは…」

指を立てて、僕はその胸糞な言葉を吐き出した。



「榎森実をコトリバコとして覚醒後、高専の所持する呪いの封印先として取り扱い、後に封印することだよ」

肆拾参:抑止力としての役割→←肆拾壱:その果てに成るもの



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (143 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
308人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2021年1月12日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。