リクルーティングでの無茶振り 〜🖤+🎩🍎🔥😺🐙〜 ページ4
エースside
「エイトフット〜」
「『エイトフット〜』」
「スカ〜」
「『スカ〜』」
いつも通りVの掛け声と共にポーズをしていく。相変わらず馬鹿正直に真似する人間達を見ながら観客席を回るように歩いていたら、Vから「エース」と僕の名前があがった。
「エース」
『はい僕〜』
ふふ、いいねいいね。皆僕のポーズを真似している。可愛いねぇ、一生懸命でさ。
『(僕のポーズが上手な子は僕が好きなんだろう。引き入れるなら少しでも好意を持っている人間の方が良いかなぁ)』
品定めはするべきだろう。一人一人、目を輝かせて僕を見る人間達を見ていた時、それは訪れた。
「キレキレのエース〜」
『!?』
で、出た…!Vの無茶振り!!
「(キレキレのエース?)」
「(キレキレの真面目ちゃんってなぁに?)」
「(出たよこのフリ…俺じゃなくて良かったぁ〜…)」
「(キレキレの、エース…?)」
ほら!皆困惑してるじゃん!しかも何!?キレキレのエースって!この場で踊れってこと!?
「キレキレのエース〜」
に、2回目…!!しかも凄い期待の眼差しが向けられてる!!……あーっ、もう!どうとでもなれ!
意を決して舞台の方へと振り向く。直線で伸びる通路を確認してから、僕は舞台の方に向かって駆け出した。そのまま帽子を押さえながら片手で側転をして、続けてバク転を2回した。
途端に周囲から歓声が上がる。通路に落ちた帽子を取って被り直してから、口元に手を添えて投げキッスをしてやった。どうだV、僕は優秀だからやってやったぞ…!
「(……凄いな)」
「(身軽すぎんだろぉ〜)」
「(真面目ちゃんキレッキレ〜!)」
「(流石はエンターテイナー)」
「(彼ちゃんと乗ってくれるから無茶振り楽しいんだよねぇ)」
各リクルーターとVがそんな事を思っているなんて露知らず、そのまま何事も無かったかのようにリクルーティングを続けた。
その後、人間達の間で「"エース・ハートのファンサが凄い"」やら「"身軽すぎ"」なんて声が上がったらしくて、ちょっとだけ気分が良かったのは秘密ね?
エースの体重について 〜🐙+🖤〜→←📖入れ替わり編IF《2》 〜🐙&🖤〜
27人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2022年11月24日 8時