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第十四話 隣席一緒 ページ15
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「あの〜敦君?」
お茶と一緒に雑念を払おうとしたが、Aはそれを許してくれなかった。
隣に華奢な体が座ってくる。
にこっと笑いかけてくる少女に自然と敦は頬が染まった。
「は、はい...?」
「そんなかしこまらなくっていいよ。」
「え、あ...うん。ごめん」
なんで謝るの、とAはクスクスと笑う。
そして一旦笑いが収まったところで、恐る恐る敦は聞いた。
「あのさ、僕たちってどこかで会ったりしてる?」
さっきまでの元気はどこへ行ったのか、途端に静まるA。
そして気まずそうに
「気のせいだよ」
と一言告げるのであった。
「あはは、そうだよね!うん、色々と偶然が重なっただけかもしれない」
苦笑いになっているのは承知の上、取りあえず笑って見せた。
でも、敦はその後の「嘘」との呟きを聞き逃せずにいたのをAは知らない。
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作者名:ソルジャー | 作成日時:2016年1月2日 3時