第３話 季節外れ。【YC Side】 ページ3
【YC Side】
[]は韓国語↓
自販機で缶コーヒーを買おうと
ポケットから財布を取り出し
小銭を探していると
俺の後ろをスタスタと
サンダルで歩く足音が
右から左へと通り過ぎるように聞こえた。
なんとなく振り返って
その後ろ姿の女性を確認すると
寒そうにパーカーの袖に手を隠し
なのに、ハーフパンツの足にはサンダル。
俺はその女性と同じように
寒いのにハーフパンツにサンダル姿の
自分の足元を見て少し笑った。
あの人も季節外れだって
誰かに思われるんだろうな(笑)
俺はそんな事を考えながらも
ホットの缶コーヒーを買って
公園に向かい、ベンチに座った。
｜
｜
「早く帰ってきてよ」と言った
ジュンスの言葉が頭に残りながらも
缶コーヒー１つに
ゆっくりゆっくり時間をかける。
「はぁ」とついたため息が
白くなって夜空に消えていく。
そのため息越しに空に星を探す。
YC[……]
今日は曇ってて見えないか…
いや、これだけ町の灯りが灯ってたら
見えるものも見えないよな。
そんな事をしていると
深夜の静かな空気の中に
今度はパタパタと走ってくる足音が。
YN[ユチョーンっ！]
軽く息を弾ませながら
公園まで走ってきたのはユノヒョン。
YN[いつまで散歩してるの？遅いから心配しちゃったよ。]
そう言いながら俺に笑いかける。
YC[あぁー…ゃ、ごめん(苦笑)]
俺が苦笑いをするのを見て
ヒョンは安心したような表情で
「帰ろう？」「みんな待ってるよ」と
やさしく笑いかけた。
YC[……]
"みんな待ってるよ"、か…
何気なくユノヒョンがくれた言葉が
なんだか嬉しい。
俺、寂しかったのかも。
ホームシックではないけれど…
待っててくれる、家族ではない
家族以上の存在がいることが
今の俺の何よりの支えになっている。
そんなことに今更ながら気付いて
少しにやけながらも
ヒョンに着いていくように歩いた。
YC[…ぁ…]
公園の入口に差し掛かった時
またスタスタと歩く足音と同時に
さっきの女性が歩いてくるのが見えた。
手にはコンビニ袋。
顔は暗いからよく見えないけれど
どこかで見た…ような…
YN[…知り合い？]
俺がその女性をじーっと見つめているから
ユノヒョンは不思議そうな顔。
俺は「ううん」と首を振りながらも
通り過ぎていくその女性を見つめていた。
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natsu(プロフ) - ﾁｬﾐloveさん» Beginよりも短く終わる予定…ですが(笑)またお付き合いください＾＾ (2012年5月6日 23時) (携帯から) (
レス) id: d2dbf80673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年5月6日 1時
