Daydreaming (ページ19)

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「あ、起きた」
浮上してくる意識と共にうっすらとまぶたを開くと、知らない顔と目があった。
「？！」
一気に意識が覚醒して、跳ね起きる。あたり一面真っ青な空間だった。地面だけ白だ。しかもなんだかふわふわしている。もしかしてここは雲の上なんだろうか、と馬鹿みたいなことを考えた。どう鑑みてもこれは、現実ではない。夢だろう。目の前の男は驚いて後退し、なんだよぉ、ぶつかるとこだったじゃんかと口を尖らせた。
「ねぇ、この子、起きたよ」
男が後ろを向き呼びかけると、わらわらと人が集まってきた。3人の男。被験体を観察するようにジロジロと見られ体がこわばる。
「どうすんの？これ」
「マクヒョンが引き入れたんでしょ？マクヒョンは？」
「その肝心のマークさんがこれじゃねぇ…」
なにやら顔をつき合わせて話し出した男たちを尻目に、目が覚めた時に目の前にいた男ー髪がオレンジ色なのでオレンジさんと呼ぼうーはこちらに向き直った。
「ったくあいつらは…挨拶もなしにごめんね？僕はチョンロ」
「あっはい」
オレンジさん(仮名)は秒でお釈迦になった。
「えっと私は…」
名乗られたからにはこちらも名乗らなければなるまい。口を開いたところをいい、と手で遮られた。
「知ってる。Aでしょ？」
「あ…はい」
「ふふ、そんなに怖がらないで…って言っても、無理か。いきなりこんなとこ連れてこられて混乱してるよね？」
覗き込まれてこくんと頷くと、チョンロはにこっと笑った。
「ここはね、うーん、夢工場みたいなとこ。ここで夢を作ってる。世界観的には雲の上らしいんだけど、まぁ上の人が作った亜空間だから、君達の世界の雲の上とは違う。どこまで歩いても走っても、ずぅっとこの空間が続くだけ。要は俺たちはこの空間から出られない」
「それで、うーんと君はね？うちのマークがここに引き入れたっぽい。マークっていうのは、俺たちのヒョン。俺たちよりずっと前から、ここで働いてる。俺たちをまとめるリーダーみたいな、なんか、こう…なんだっけ？課長みたいな？上と下に挟まれた悩める中間管理職って言ってた気がする。うん。説明はそんなもんかな。ほかになんか聞きたいことある？答えれる範囲なら答えるよ」
「ええっと…」
聞きたいことが多すぎて何から聞けばいいのかわからない。