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平野さんは、先月こっちに転勤してきたばかりで
最近は、休日にこの辺りを散策することにハマっているそう。
別の袋に入れてくれてたらしい、私の分のクロワッサンを
遠慮がちな私の手に持たせると、
満足気に微笑んで、またね。と手を振って去っていった。
･･････けど、
私も･･････帰る方向、そっちなんですけど、
少し遠くなった平野さんの後ろで
ただ家までの道を歩いてるだけなのに、何だかストーカーしているようで、平野さんがこっちを振り返らないかと、ドキドキしてる。
スタスタと、後ろを振り返ることなく歩いていく平野さんが
私の住むマンションへと近づいていくから
もしかして･･････と思ったら、
｢あの〜、｣
｢わっ、ビックリした！！！！｣
マンションのエントランスで、仕方なく
そ〜っと声を掛けた私に、肩を上げて驚く姿に、こっちまで驚いちゃう。
｢いや、あの･･･どうやら同じマンションだったみたいで。｣
気まずく笑う私に、丸い瞳をパチクリと動かす平野さん。
｢すげー偶然。何階ですか？｣
｢あ、7階です。｣
一緒にエレベーターに乗ると
7階と、最上階のボタンを押した平野さん。
｢最上階の部屋なんですか？｣
｢はは、そうなんすよ。｣
｢すごい。いちばん広いお部屋なんですよね。
まだお若いのに、尊敬です。｣
確か、不動産屋の人が最上階は2部屋しかないって言ってたような。平野さんは確か、まだ26歳って言ってたし
その若さで、そんな部屋に住めちゃうなんてとんだエリートじゃんか。
｢ここ最近ずっと忙しくて、中々休みもないんで
他にお金を使うところがないんですよね。
モチベーションを保つ為にも、いい部屋住んじゃおかなって。｣
嫌味のない、爽やかな笑顔にシンプルにキュンとしていると
エレベーターのドアが開き、
慌てて降りようとしたら、
｢ギャッ！！！｣
間違って“閉”のボタンを押した平野さんの指によって、私の体が思い切りドアに挟まる。
｢ぅわ！すいません！間違えました。
開く方のボタン押したつもりだったのに。｣
すぐ後ろから、焦った声が聞こえてきて
ドアに挟まっていた体が解放されたと同時に振り返ると
やっちゃった。って顔してる平野さんと目が合い
その場で思い切り吹き出してしまう。
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ひより(プロフ) - aさん» ありがとうございます(*^^*)話数が余りましたら、おまけとしてアップしますね♡ (2023年3月23日 21時) (
レス) @page8 id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - エンジェルキッス、素敵なお話すぎました（ ; ; ）また機会があれば続編も見てみたいです（ ; ; ） (2023年3月23日 13時) (レス) id: a51afee712 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ゆの（KP）さん» ありがとうございます(*^^*)ぜひ次回の更新時も読んで頂けると嬉しいです♡ (2023年3月23日 12時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの（KP）(プロフ) - すんごく素敵でした、すんごくおもしろかったです、また読みに来させていただきます。 (2023年3月22日 16時) (レス) @page21 id: ebd16971c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年3月22日 0時
