＊ ページ4
.
元彼の優太と初めて出会ったのは、高校卒業後に就職した会社の説明会だった。
スーツをきっちり着こなす、優太の手足はスラッと長くて
遠目から見えるそのシルエットに、初めから見惚れていた。
キリッとした顔立ちから、堅苦しい人なのかと思えば
新入社員数人を前に、煩い手振りで何度も言葉を詰まらせながら
会社の詳しい内部の説明をする姿を見て
なんだか拍子抜けだったのを、今でも覚えてる。
優太と同じ部署に配属された私は、
不器用ながらに一生懸命仕事を教えてくれる姿に
気づけば、特別な感情を抱いていた。
最初は、上司らしくキリッとした表情を見せることが多かった優太は、私が仕事に慣れていくうちに少年みたいな笑顔を見せてくれることが増えた。
そんな笑顔に、すっかり惹き込まれてしまった私は
仕事に関する相談がある。と、半ば強引に退勤後の優太を呼び出して
ストレートに、好きです。と想いを伝えた。
最初は、戸惑ってる様子で
すぐには返事をくれなかったけど
一週間後に、OKの返事をくれた優太とは
会社の人達には内緒で１年くらい社内恋愛をしていた。
だけどそんな日々は、ずっとは続かず。
｢Aさん、岸さんと休日に映画見に行ってましたよね？｣
もしかして、付き合ってます？と、
受付の女の子の言葉に、丁度エレベーターから出てきた課長が耳を傾ける。
｢本当なのか？｣と、険しい顔で私を問い詰める課長に
平和な社会人生活は終わってしまった･･･と、
肩身が狭くなる思いだった。
案の定、私と優太の交際の事実はあっという間に社内に広まり、
社内恋愛は禁止とされていないものの、
仕事に影響が出るかもしれないから。と、
翌月には、優太と違う部署に配属された。
また新しく覚えることが増え、頭がパンク状態の私に
突きつけられたのは、更なる困難。
それは、自称指導係の陰湿なセクハラだった。
周りに誰もいないことを確認して
私のデスクに立ち寄る、その男性は30代半ばの既婚者。
子供も2人居て、傍から見たら素敵な家族を持った父親なのに。
意味もなく、私の肩先に手を置いたかとおもえば
その手を胸元まで滑らせてくる行動に
ゾワッと、全身に嫌な気が走った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 764人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひより(プロフ) - aさん» ありがとうございます(*^^*)話数が余りましたら、おまけとしてアップしますね♡ (2023年3月23日 21時) (
レス) @page8 id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - エンジェルキッス、素敵なお話すぎました（ ; ; ）また機会があれば続編も見てみたいです（ ; ; ） (2023年3月23日 13時) (レス) id: a51afee712 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ゆの（KP）さん» ありがとうございます(*^^*)ぜひ次回の更新時も読んで頂けると嬉しいです♡ (2023年3月23日 12時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの（KP）(プロフ) - すんごく素敵でした、すんごくおもしろかったです、また読みに来させていただきます。 (2023年3月22日 16時) (レス) @page21 id: ebd16971c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひより
| 作成日時：2023年3月22日 0時
