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｢残念ながら、お酒を飲んでも忘れられるのはその日だけで
翌日の朝には、二日酔いで気分はもっと最悪ですよ。｣
今日の感じだと、明日は二日酔いコースかな。と
苦く笑う私に、平野さんが不思議そうな顔をする。
｢それなら、あんまり飲まない方がいいんじゃないですか？
あ、でもお姉さんは仕事で飲んでるのか。｣
ハッとなる平野さんの手が、ようやく腰から離れていく。
そろそろ、席に戻らないと。
｢今の私にとって、お酒は鎮痛剤みたいなもんですよ。
眠れない夜が大嫌いだから、潰れるまで飲んじゃうんですよね〜。｣
なんて、苦い言葉を残して 先に席に戻る。
私の言葉に、平野さんがどんな表情を浮かべていたのかは分からないけれど
無性に別れたばかりの元彼に会いたくなっちゃって、胸が苦しい。
もう、連絡先は消したのに。
しつこく残る、彼への気持ちがまだ完全には消え去ってくれない。
｢お、姉ちゃん やっと帰ってきたか。｣
更に面倒くさくなってる上司と
閉店の時間まで、ヤケ酒するみたいに飲んでやった。
店の中では、潰れないように気を張っているから
何とか意識は保ったまま、閉店の時間を迎えた。
先にダウンした上司をガッチリした腕で支えながら、申し訳なさそうに頭を下げて帰っていく平野さんを
グラグラした視界で見送ったあと、その日の記憶はそこで途絶えた。
｢･･･いったぁ〜。｣
翌日の昼過ぎ、
ガンガンする頭を抱えながら目が覚める気分は、案の定最悪だった。
昨日は、久しぶりにハイペースで飲んだからなぁ。
二日酔いは覚悟してたけど、それにしても気分が悪い。
頑張って、洗面台まで歩けば
鏡に、メイクを落とさないまま寝てしまった酷い自分の姿が映って、思わず ヒェっと小さな悲鳴が出た。
ヨレヨレのファンデの上には、うっすらと涙の跡が残っていて。
家に帰ってからは、あまり覚えていないけど、
きっと酔って感傷的になって泣いてしまったんだろう。
そういえば、うっすらと優太の夢を見たような･･･。
駄目だな、私。
まだ未練タラタラじゃん。
どれだけ泣いたって、もう優太が私の元へ戻ってくることはないのにね。
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ひより(プロフ) - aさん» ありがとうございます(*^^*)話数が余りましたら、おまけとしてアップしますね♡ (2023年3月23日 21時) (
レス) @page8 id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - エンジェルキッス、素敵なお話すぎました（ ; ; ）また機会があれば続編も見てみたいです（ ; ; ） (2023年3月23日 13時) (レス) id: a51afee712 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ゆの（KP）さん» ありがとうございます(*^^*)ぜひ次回の更新時も読んで頂けると嬉しいです♡ (2023年3月23日 12時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの（KP）(プロフ) - すんごく素敵でした、すんごくおもしろかったです、また読みに来させていただきます。 (2023年3月22日 16時) (レス) @page21 id: ebd16971c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年3月22日 0時
